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銀の馬車道 鉱石の道

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構成遺産の一つ、神子畑選鉱場跡を撮影する藤原次郎さん=朝来市佐嚢
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構成遺産の一つ、神子畑選鉱場跡を撮影する藤原次郎さん=朝来市佐嚢

 兵庫県朝来市出身の映像作家・藤原次郎さん(62)=大阪府茨木市=が、日本遺産「播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道」のPR映像を制作している。全長73キロの道をたどり、沿線地域を一つの物語でつなぐ構想。構成文化財だけでなく、そこに住む人々の暮らしや地域の歴史なども盛り込む。4月に動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開予定だ。

 沿線6市町や中播磨・但馬県民局などでつくる「日本遺産『銀の馬車道・鉱石の道』推進協議会」が企画。地元出身で「城崎スケッチ」(2012年)など但馬をテーマにした作品も手掛け、多数の海外受賞歴がある藤原さんに制作を委託した。事業費は約400万円で、文化庁の補助金を活用している。

 藤原さんは昨年9月、ロケハンと取材を開始。11月から本格的な撮影に入った。「これらの道は、例えるならシルクロードのようなもの。“点”である各市町の構成遺産を“線”でつなぐ必要がある。『轍(わだち)』が一つのテーマ」と語る。

 生野(朝来市)を起点に、明延・中瀬(養父市)までの「鉱石の道」、飾磨港(姫路市)までの「銀の馬車道」をそれぞれたどる構想で、車載カメラで沿線を移動撮影。明延、生野、福崎はドローンも使って撮影し、鉱山やトロッコなど昔の映像も絡めるという。

 日本遺産を構成する16の文化財だけでなく、各地の豪快な秋祭り、姫路城、屋形橋(市川町)、新野の水車(神河町)なども交え、この地域の歴史文化や人々の暮らしを浮かび上がらせる。

 藤原さんは「海外の人も『行ってみたい』と思うような、ロマン感じさせる映像にしたい」と話している。動画は長編(約10分)と短編(1分半~3分)の二つのバージョンを作り、短編をユーチューブで公開する。(長谷部崇)

2018/3/27
 

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