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銀の馬車道 鉱石の道

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神子畑鋳鉄橋
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神子畑鋳鉄橋

■朝来市佐嚢

 生野(朝来市)で始まった鉱山の近代化は輸送にも及び、荷物を大量に運ぶため道路や橋が造られました。国道312号から西に分岐する国道429号は、神子畑鉱山の鉱石を生野に輸送する道路として整備されました。

 川沿いに走ること20分、1885(明治18)年ごろに造られた「神子畑鋳鉄橋」が現れます。全長約16メートルの美しいアーチ型鉄橋で、欄干や手すりを鋳鉄で造り、橋床はトラス状に組んだ鉄柱の上に木材を渡しています。

 鉱山を近代化した外国人技術者は、明治10年ごろ日本を離れます。この橋は技術を引き継いだ日本人が造ったと考えられ、細部の意匠や寸法は海外の規格に倣っています。

 当時の日本人が、最先端の西洋技術をものにしようとする心意気や、忠実に模倣しようとする初々しさを感じる遺産です。

 (朝来市教委文化財課参事 柏原正民)

【メモ】鋳鉄橋としては日本最古。鉄橋でも3番目に古く、国の重要文化財に指定されている。明治時代、輸送路に架けられた羽淵鋳鉄橋(県指定文化財)も残っている。

【アクセス】道の駅あさごから国道312号を南下、国道429号へ左折すると神子畑鋳鉄橋。312号をさらに南下すると西側に羽淵鋳鉄橋がある。

2016/11/16
 

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