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銀の馬車道 鉱石の道

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中瀬鉱山車両
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中瀬鉱山車両

■養父市中瀬

 中瀬鉱山は、豊臣秀吉が直轄地として開発した金の鉱山です。八木城主の大名別所吉治を代官に任命し、全国第6位の金を産出する鉱山に発展させました。

 江戸時代、徳川家康は生野奉行所(朝来市)に命じて陣屋を建設、金山町を整備しました。今も金山繁昌(はんじょう)の寺という意味を持つ金昌寺など5寺院があります。

 1872(明治5)年、生野に続いて神子畑(同市)、明延(養父市)、中瀬は明治政府の官営鉱山となりました。日本の鉱山近代化はここから始まったのです。これが鉱石の道です。

 現在、中瀬では鉱山技術を受け継ぐ企業が国内シェアで80%のアンチモン製品をつくっています。

 交流拠点施設「中瀬金山関所」の敷地には鉱山で1969(昭和44)年まで使われた本物の鉱山車両を展示しています。中でも鉱石の運搬車両、通称「ナベトロ」は兵庫県内に唯一残っている車両です。

 (養父市教委社会教育課長 谷本進)

【メモ】中瀬産の長さ約7センチの棒状の自然金は世界最大級の結晶で、米国スミソニアン博物館に展示されている。中瀬金山関所の見学は要予約。養父市関宮地域局TEL079・667・2331

【アクセス】中瀬金山関所は、JR山陰線八鹿駅発の「鉢伏行」バス下中瀬バス停前。関宮中学校西約1.5キロの県道沿い。

2016/10/12
 

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