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銀の馬車道 鉱石の道

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軽快な「カッパダンス」で会場も大盛り上がり=市川町文化センター
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軽快な「カッパダンス」で会場も大盛り上がり=市川町文化センター
熱演する銀の馬車道劇団員=市川町文化センター
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熱演する銀の馬車道劇団員=市川町文化センター

 明治期の生野鉱山(兵庫県朝来市)と飾磨港(姫路市)を結んだ日本初の高速産業道路を舞台に、人情喜劇に取り組む「銀の馬車道劇団」の活動10周年記念公演が14日、市川町文化センター(同町西川辺)で開かれた。節目の年と時を同じくして、馬車道は昨年、日本遺産に認定。団員らの熱演に、駆けつけた約500人の観客が惜しみない拍手を送った。(金 旻革)

 沿線地域の活性化を図る「銀の馬車道ネットワーク協議会」(事務局・中播磨県民局)の主催。劇団は2007年7月に結成し、第1話として馬車道建設当時の物語を演劇で紹介してきた。松竹が演技指導で協力している。

 団員は毎年、地域住民から公募。スタッフも含めると常時50人程度で舞台をつくり、これまでの公演回数は16回で延べ約7千人が観覧した。4年前からは、馬車道が開通し、人がにぎやかに往来する生野を舞台にした続編「銀の馬車道第2話」を演じている。

 おてんばな宿屋の長女が帰省したことで騒動が巻き起こり、酒に目がない宿屋の主人や、うわさ話好きの使用人らと繰り広げるコミカルなストーリー。公演先の地域の特徴も取り入れており、冒頭には市川町の民謡「鶴居十石舟唄」が保存会メンバーによって歌われた。

 劇中のせりふには同町の郷土料理も登場。「かしわめし食べながら一杯やりますか」と宿屋の宿泊客が話すと、会場から笑い声が上がった。福崎町出身の民俗学者柳田国男にちなみ、カッパ姿の児童らも軽快なダンスを披露した。

 市川町観光大使の井上瑞紀さん(25)は役人役で初出演。「人の良い役人像を描いて稽古してきましたが、直前に『もっと上から目線で』と演出の方向性が変わり、うまくできるか不安でした」とほっとした様子。

 劇団結成当時から参加する神戸学院大3年の鈴木惇平さん(21)=福崎町=は「日本遺産認定は励みになる。馬車道の存在を演劇で広められるよう末永く活動していきたい」と話した。

 2018年度の次回公演は姫路市で開かれる。

2018/1/17
 

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