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銀の馬車道 鉱石の道

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■姫路市砥堀

 1876(明治9)年4月、馬車道最大の難工事であった生野橋のたもとに、開通を記念して修築の碑が建てられました。工事を主導した生野鉱山長の朝倉盛明は「石をたたみ砂を敷き、高低は平均し、川沢には橋を架し」とその経緯を書き記すとともに、「我(わ)が国でいまだかつてあらざるなり」と工事完遂の高揚感を表現しています。

 修築碑からは生野橋がよく見えます。現在の生野橋は、1968(昭和43)年に架け替えられた3代目に当たります。橋の南、川の中には明治の初代、13(大正2)年の2代目の橋脚跡がわずかに残っています。

 市川左岸を進んできた馬車道は、この生野橋で右岸に渡ります。ここから発着点である飾磨港の物揚場まで約11キロ、姫路城下の市街地を抜けていく道筋の大半は、今でも現役の道路として使われています。

 (姫路市教育委員会文化財課課長補佐 大谷輝彦)

 【メモ】銀の馬車道修築の碑は、凝灰岩製で高さ約1・4メートル。長らく周囲が見渡せない状況だった。2013年3月の公園整備に伴い、元の場所からやや北東に動かして再整備された。

 【アクセス】神姫バス・生野橋バス停下車徒歩5分。市川沿いに修築の碑ミニパークがある。

2016/12/5
 

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