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銀の馬車道 鉱石の道

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中村・粟賀町界隈
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中村・粟賀町界隈

■神河町 

 「銀の馬車道交流館」(旧但陽信用金庫粟賀支店)のある神河町中村・粟賀町界隈(かいわい)は、但馬と播磨を結ぶ交通の拠点として栄えてきました。中世にはこの一帯は粟賀荘(あわがのしょう)と呼ばれ、羽柴(豊臣)秀吉が播磨を平定した頃から生野鉱山の採掘人夫が集められました。

 近世には姫路から生野へ物資を運ぶ但馬街道の宿場町となり、明治時代には日本の近代化を支えた生野鉱山寮馬車道が通りました。特に、生野鉱山の採掘を指揮した「山師」の屋敷を移築したと伝わる民家や造り酒屋の建物も残り、往時をしのぶことができます。

 また福本藩主や皇室に縁のある寺院に献上した「仙霊(せんれい)茶」も今に伝わります。

 近年は、地域と産官学の連携で古民家を再生したレストランが次々とオープンしているほか、地域活動拠点「粟賀(あわが)の驛(うまや)」の再生など地域を活性化する取り組みが行われ、にぎわいを取り戻そうとしています。

 (神河町教育委員会教育課学芸員 竹国よしみ)

  

【メモ】粟賀町・中村地区は県景観形成地区に指定されている。写楽の銘柄で酒造業を営んだ旧難波酒造や、生野銀山の山師の屋敷を移築したと伝わる竹内邸など、街道と馬車道の歴史を伝える建造物が多く残る。

【アクセス】JR播但線寺前駅などから神姫グリーンバス「粟賀営業所」下車すぐ

2016/12/13
 

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