
撮影・木皿泉
夕暮れ、せまい空き地に遊具がぽつんと置かれてあったりすると、なぜか切ない気持ちになる。根元がバネになった、ところどころペンキがはげているパンダなんかが誰にも遊ばれることなく夕日で赤くなっているのを見ると、後ろめたく思うのは、あんなに遊んだのにいつの間にか興味を失ってしまった自分に気づくからだろう。
自分が変わってしまったと、強く思ったのは広島の平和記念資料館に行ったときだ。私は長い間、怖くて資料館に行けなかった。
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