
撮影・木皿泉
東南アジアのお土産でもらった、ニセモノのキティちゃんは、歌に合わせて激しく踊るというものだった。それが、電池切れで、白目をむいたままぴくりともしない。なんだか、私みたいだなと思う。
ラジオドラマの脚本を頼まれたのは、春ぐらいのことで、気がつけば秋である。それでも一向に書く気がおこらない。収録の日が近づいてきて、ようやくこれはヤバイと思い、書きはじめた。連続ドラマなので10話書かねばならない。しかもオリジナルだ。なのに、ワープロの電源を入れっぱなしにしてしまい、液晶が焼けてしまって、書いた文字が見えなくなってしまった。勘を頼りに打つしかない。
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