エッセー・評論

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撮影・木皿泉

撮影・木皿泉

 初めてゴールデンタイムの連ドラをやると決まったとき、私たち2人は何を書くか話し合った。やりたいことは、たったひとつ。バブルは、すでにはじけていた。が、「何だかんだ言って、結局、お金が欲しいんでしょ」と言われてしまうと何も言い返すことができない、そんな時代だった。それほどお金の力は強かった。いや、そうじゃない価値観もあるんだと言うと、「それは、きれいごとだ」と一刀両断に切り捨てられる。そういう一元的な価値観をひっくり返したくて書いたのが、約10年前のテレビドラマ「すいか」である。

 それから、テレビドラマだけではなく、ラジオドラマ、小説、芝居、アニメ映画とさまざまな仕事をしてきたが、私たちの気持ちは10年前と同じである。お金や数字といった結果だけで全てをはかってくれるな、ということだけを書き続けてきたように思う。

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2014/3/2
 

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