兵庫県信用保証協会

理事長 遠藤 英二

伴走支援さらに強化へ

―阪神・淡路大震災から30年がたちました。

 当協会は、事業者が金融機関から事業資金を借り入れるときに「公的な保証人」となる機関です。震災発生後は、被災事業者を守り抜くとの高い使命感を持って災害復旧融資の保証に取り組みました。現在、同保証の残高は大きく減少しましたが、今後も有事の際は柔軟かつ迅速な支援に努めます。また、万一の災害を想定した備えは欠かせません。当協会では災害発生の際、事業継続・復旧に必要な資金の迅速な手当てを事前に予約できる災害時発動型予約保証「そなえ」を用意しています。併せて、事業継続計画(BCP)の普及促進にも力を注ぎます。

―足元の保証状況はいかがでしょうか。

 コロナ禍で売り上げが減った中小・小規模事業者に、実質無利子・無担保で貸し付けた、いわゆる「ゼロゼロ融資」が昨年4月に返済本格化の最後のピークを迎えました。当協会では、金融機関と連携し「伴走支援型特別保証制度」等を活用して借入金の借り換えを進めるとともに寄り添った経営支援に努めました。そうした取り組みの効果もあり、昨年度の代位弁済(倒産などで当協会が債務を肩代わりすること)は当初想定より少ない額にとどまりました。

―本年度の取り組みは。

 原材料価格の高騰や人手不足の深刻化など、引き続き事業者にとって厳しい経営環境が続いています。当協会では事業者に寄り添った経営支援を本格化するため、「伴走支援課」を新設したほか、金融機関のプロパー融資と保証付き融資を組み合わせた特別保証をスタートしました。兵庫県よろず支援拠点、兵庫県中小企業活性化協議会、兵庫県事業承継・引継ぎ支援センターなどと連携しながら事業者が抱える経営課題の解決に向けた支援を強化していきます。

法人概要

本所・神戸事務所
所在地〒651-0195 神戸市中央区浪花町62の1
TEL078・393・3900
設 立1948年10月23日
事業内容信用保証業務、経営支援業務、管理回収業務
基本財産935億円
保証承諾額4574億円(2024年3月期)
常勤役職員231名(24年3月31日現在)
事務所本所(神戸事務所)、阪神事務所、姫路事務所、但馬支所、淡路支所、西脇支所、加古川支所
ホームページhttps://www.hosyokyokai-hyogo.or.jp