神戸阪急

株式会社阪急阪神百貨店
執行役員
神戸阪急店長
杉崎 聡

自主企画の売り場好調

―「神戸阪急」に屋号変更して5年、全館リニューアルオープンから1年半がたった。

 コロナ禍の影響を受け、2019年度に380億円強あった売り上げが、20年度には280億円強まで落ち込みました。24年度はコロナ禍前を大きく上回る440億円を目指しており、順調に推移しています。中でも40~50代のお客さま、阪神間、四国など中広域からのお客さまが増え、手応えを感じています。リニューアルでは神戸の人の暮らしをイメージし、さまざまな商品「百貨」を組み合わせ、生活の提案を行う自主企画の売り場が好評です。お客さまからは「売り場を回るのが楽しみになった」との声をいただいています。

―今後に向けた課題は。

 神戸三宮駅前というポテンシャルをまだ生かし切れているとは言えません。持ち株会社エイチ・ツー・オーリテイリングが神戸市と締結した包括連携協定を基に、「上質で明るい夜間景観の形成」「まちに訪れる人々の回遊・交流の活性化」などに取り組んでいるところです。特に神戸阪急の本館と新館の間で行っている「クリスマスマーケット」は好評で、異なるシーズンのイベントも増やしていきたい。ジーライオンアリーナ神戸の開業で生まれるウオーターフロントへの人流を街に回遊させる仕掛けづくりも進めていきます。

―今後のビジョンについて。

 百貨店は、お取引先に運営をお任せしている売り場が大半です。その中で新たに設けた自主企画の売り場は非常に労力を要しますが、当店にしかできないチャレンジングな取り組みであり、従業員も誇りを持っています。魅力的な店づくりをさらに進めるとともに、今後は外壁を使ったプロジェクションマッピングなどの新たな仕掛けも考えており、お客さまにさらに楽しんでいただける店を目指します。

法人概要

神戸阪急が掲げるストアスローガン
所在地〒530-8350 大阪市北区角田町8の7
TEL078・221・4181(神戸阪急大代表)
設 立2007年10月1日
事業内容百貨店業
資本金2億円
売上高1751億円(24年3月期)
従業員数4616人(24年3月31日現在)
店 舗阪急本店・千里・高槻・川西・宝塚・西宮・神戸・博多・メンズ東京・大井食品館・都筑、阪神梅田本店・にしのみや・御影・あまがさき
ホームページhttps://www.hankyu-hanshin-dept.co.jp/