グローリー株式会社

代表取締役社長 原田 明浩

「コト売り」への変革を

―「2026中期経営計画」の1年目の成果は。

 「GLORY TRANSFORMATION 2026 お客さまと共に未来を創造するグローリー」をコンセプトとし、「新たな収益源の獲得」「コア事業の収益拡大」を事業戦略として掲げました。1年目は売上高、利益とも順調に推移し当初計画を上回る見通しです。特に海外事業が流通市場を中心に成長し、11年に350億円だった海外売上高は6倍の2100億円に達する見込みです。また、飲食店の店頭でオーダーから支払いまでを済ませる端末などを扱う新領域の非現金事業も利益面での貢献が見えてきました。

―社長就任から1年です。

 昨年7月の新紙幣発行を無事乗り切ることが最大の使命でした。
当日は発行されたばかりの紙幣を全国の銀行から集め、大量の新紙幣を使って昼夜問わず製品の品質評価を実施。お客さまからの問い合わせ専用窓口も設けました。全社一丸となって臨んだ結果、無事に完遂し、社会的責任を果たすことができてほっとしています。社員とのコミュニケーションにも力を入れ、社内ネットで社長コラムを週1ペースで発信しているほか、国内各営業所に「アポなし」電撃訪問も行っています。驚かれますが、私のことや考えを知ってもらう良い機会になっています。

―今後注力することは。

 特需後となる今期以降、当社の真価が問われます。キャッシュレス社会が進む中、これまでのモノ売り(通貨処理機のハードウエア販売)からコト売り(データなどを活用した店舗効率化のソリューション事業)への変革を進めます。通貨処理事業から脱皮できていないイメージから株価が低く評価されていますが、海外事業や新事業領域の成長により企業価値を高め、社内外に発信していきたいと思います。

法人概要

海外向け「釣り銭機」(設置イメージ)
所在地〒670-8567 姫路市下手野1の3の1
TEL079・297・3131(代表)
創 業1918年3月
事業内容通貨処理機・セルフサービス機器の開発・製造・販売・保守、電子決済サービス、生体認証ソリューションなどの提供
資本金128億9295万円
売上高3724億7800万円(2023年3月)
従業員数3468人(24年3月31日現在、グループ連結1万1398人)
支社・支店・工場東京本部、支店営業所など約100カ所、本社工場、埼玉工場
関連会社連結子会社国内10社、海外84社(24年11月21日現在)
ホームページhttps://www.glory.co.jp/