
理事長 中村 忠司氏

時流を捉え「不易流行」
―学園が目指す姿は。
「不易流行」の体現です。本学園は、1908年創設の私立家政女学校をルーツとし、今年で117年の歴史を持ちます。「医療」と「教育」を2本柱に、社会的に希少性と専門性の高い人材育成に力を入れる神戸常盤大学と、周辺女子高が共学化する中、むしろ現代を生きる女性教育の意義をいま一度見直した神戸常盤女子高校。一貫して守るべきものと、時流に合わせ変わるべきものとを峻別(しゅんべつ)しながら、進化を遂げていきたいと考えています。
―神戸常盤女子高の直近の取り組みは。
例えば、演劇教育プログラムの導入です。演じることで身につく自己理解と他者理解の視点は、多様性の高い社会において重要なスキルです。また、このような非認知能力の向上は、基礎学力の向上と相関性が高いことも分かっています。一人一人が持つさまざまな能力に気づき、伸ばす教育を「テーラーメイドエデュケーション」と呼んでおり、医療、教育、家庭科という専門性の高いコースに加え、新設の未来創造・特別進学コースでも「実学+α」の教育プログラム開発を進めています。
―大学の取り組みは。
2025年度に看護学科が学部へ昇格し、保健科学部、教育学部と合わせて3学部編成となりました。20年度に診療放射線学科、22年度には四年制の口腔保健学科をそれぞれ県内で初めて開設するなど、希少性と専門性の高い学びの場を創造してきました。今後も社会からの要望に応え、医療系学科のさらなる充実を図りたいと考えています。また、地域貢献の機会の多さも本学の特長です。国家試験の合格は当然ながら、人と触れ合う「愉(たの)しさ」を感じることでこそ「人のための人になる」意識が芽生えます。そんな4年間を学生たちが送れるように努めています。
法人概要

所在地 | 〒653-0838 神戸市長田区大谷町2の6の2 TEL078・611・1821 |
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設 立 | 1908年5月8日 |
事業内容 | 幼稚園、高等学校、大学の運営 |
職員数 | 専任教員161人、専任職員67人(2024年10月1日現在) |
ホームページ | https://www.kobe-tokiwa.ac.jp/univ/ |