甲南学園

理事長 長坂 悦敬

つながり育む 学び豊か

―つながる力を生かした人物教育に力を入れている。

 創立者・平生釟三郎は「共働互助」の教えを説きました。現代の言葉に置き換えれば「つながる力」です。甲南大学の卒業生のうち約2500人が経営者として活躍しており、卒業した経営者には講演や授業で学生と接してもらっています。また、学生数約9千人というミディアムサイズの総合大学ゆえ、教職員と学生の距離が近く、学生同士のつながりも育まれます。緑に囲まれ、利便性の高い文教地区に立地するからこそ多様な人が集まり、豊かな学び、新たな刺激が得られると考えています。

―進化型理系構想を進める。

 理系学部の歴史は1951年の開学時に設置された文理学部にさかのぼります。初代学長の荒勝文策は湯川秀樹博士と交流のあった物理学者で、その理学教育の歴史を受け継ぎながら幾度かの再編を経て現在の3学部体制となりました。今回の構想は「グリーン」「デジタル」「マテリアル」「宇宙・量子技術」「バイオ」がキーワード。学科構成が変わる理工学部では既存の「生物学科」に加え、26年に「環境・エネルギー工学科」を新設し、改組してできる「宇宙理学・量子物理工学科」「物質化学科」(設置構想中)の4学科体制とし、27年には岡本キャンパスに新理系棟も完成します。イノベーションを生み出す人材を輩出すべく、大学院進学率30%以上の目標を掲げています。3月、慶応義塾長の伊藤公平氏を招き、私立大学理系教育の役割についてシンポジウムを行いました。

―マルチステージキャンパスを掲げています。

 卒業後も本学と関わっていただけるよう、さまざまな世代の人が「学び直す」リカレント教育にも力を入れています。学生との交流の場も設け、つながりを持つことでお互いに本学で学ぶことに誇りを感じてほしいと思っています。

法人概要

甲南大学岡本キャンパス1号館
所在地〒658-8501 神戸市東灘区岡本8の9の1
TEL078・431・4341
設 立1919年4月21日
設置校甲南大学、甲南高等学校・中学校
大学学部文学部(日本語日本文学科・英語英米文学科・社会学科・人間科学科・歴史文化学科)、理工学部(物理学科、生物学科、機能分子化学科)、経済学部、法学部、経営学部、知能情報学部、マネジメント創造学部、フロンティアサイエンス学部、グローバル教養学環
ホームページhttps://www.konan-u.ac.jp/