
組合長理事 岩山 利久氏

30年の節目「備え」強化
―阪神・淡路大震災から30年がたちました。
30年前の震災時には多大な被害を受けましたが、多くの組合員や延べ1万人の全国の生協の仲間に店舗の片付けや物資の輸送などを手伝っていただき、早期の営業再開を実現できました。感謝の気持ちを忘れず、その後発生した災害時には各地へ支援に出向くとともに、「風化させない」「忘れない」を継承する取り組みを進めてきました。30年の節目に、それらに加えて「備える」の取り組みに注力します。災害が起きても業務を止めず、地域のくらしを守っていくよう今できる備えのプランをまとめ、実行に移していきます。
―中期経営計画で掲げる三つの柱の進捗(しんちょく)状況は。
「お買い物を通じたくらしの安心づくり」では、「週一宅配」を軸に夕食サポートや店舗への送迎サービスなどを一体で運営し、組合員に利用しやすいサービスの提供やくらしの見守りにもつなげていきます。「いきいきとしたくらし、地域のつながりづくり」では各地に「つどい場」(現在32カ所)を設けて交流の機会を増やし、地域の方々の孤立を防ぐよう取り組んでいます。「環境や社会のためになる活動・事業」では、店舗や宅配、多くの職場で障害のある方の雇用を進めています。これにより、誰にも優しく働きやすい職場環境づくりが広がっています。
―職員への投資、職場環境の整備については。
三つの柱の取り組みを継続していくためには、それを支える人への投資が欠かせません。処遇改善を進めて人材を確保するとともに、気持ちよく働くための職場環境の整備に努めています。例えば宅配事業では、前期に初めて夏季一斉休暇(9連休)を導入し、猛暑期間の心身のリフレッシュにつなげました。さらなる待遇改善の検討を進めているところです。
法人概要

所在地 | 〒658-8555 神戸市東灘区住吉本町1の3の19 TEL078・856・1080 |
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設 立 | 1921年 |
事業内容 | より良いくらしや社会の実現に向け、食を中心とした商品の供給などさまざまな活動・事業を展開 |
出資金 | 364億6000万円 |
売上高 | 2457億4000万円(24年3月期) |
職員数 | 9363人(24年12月末現在) |
事業所数 | 214(24年12月末現在) |
グループ会社 | (株)コープムービング、(株)コープフーズ、(株)協同食品センター、(株)コープエイシスほか7社 |
ホームページ | https://www.kobe.coop.or.jp |