三田

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奥さんをしのびながらタッチフットボールを楽しむ両校の生徒ら=県立伊丹高校
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奥さんをしのびながらタッチフットボールを楽しむ両校の生徒ら=県立伊丹高校
オックスフォード大ラグビー部の選手(左)と英語で話す県立伊丹高校の生徒たち=県立伊丹高校
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オックスフォード大ラグビー部の選手(左)と英語で話す県立伊丹高校の生徒たち=県立伊丹高校

 2003年にイラクで殺害された奥克彦大使(兵庫県宝塚市出身)をしのび、留学先だった英オックスフォード大学のラグビー部の選手ら25人が、奥さんの母校県立伊丹高校(同県伊丹市緑ケ丘7)を訪れた。無念の死から20年。ゆかりのある両校の生徒は英語で語り合い、奥さんが愛したラグビーで交流を深めた。(池田大介)

 奥さんは1958年生まれ。県伊丹高ラグビー部に所属し、2年時に全国大会に出場した。早稲田大を卒業後、外務省に入省。留学先のオックスフォード大でも選手として活躍した。2003年4月からイラクで戦後復興に尽力していたが、道半ばで被弾して亡くなった。ラグビーワールドカップ日本大会の招致にも水面下で尽力。日英親善などへの貢献を記念し、英国では05年から毎年「奥記念杯」と名付けられたラグビーの試合が行われている。

 校庭で開かれた式典には、来日した選手や県伊丹高の生徒会、ラグビー部員など約150人が出席。奥さんのオックスフォード大時代からの友人で、神戸製鋼でもラグビー選手として活躍したレジ・クラークさん(65)が、「オクのような親切でよく笑う人になってほしい」と日本語であいさつ。奥さんの記念碑に黙とうをささげた。

 続く交流会では、高1~高3の計23クラスに1人ずつ選手が訪れ、翻訳機を使いながら英語での会話を楽しんだ。3年5組では、エドワード・ラッセルさん(22)と好きな日本食や趣味、大学でしたいことなどを語り合った。「小説を読むのが好き」と話す生徒に、ラッセルさんが「村上春樹やカズオ・イシグロを読んだことがある」と返すなど、和気あいあいとした雰囲気で交流した。

 最後は校庭に戻り、両校のラグビー部員らがタッチフットボールで汗を流した。県伊丹高の選手たちは、大柄なオックスフォード大の選手らとともに楽しそうに楕円(だえん)球を追いかけた。

 クラス交流会で司会を務めた3年浜田倖輝さん(17)は「奥さんのように目標に向かって頑張り、いろんな人と交流を持って慕われる人になりたい」と語った。

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