神戸ビーフやタケノコ、有馬山椒をセットにした「山椒鍋」
神戸ビーフやタケノコ、有馬山椒をセットにした「山椒鍋」

 お待たせしました! 有馬温泉観光協会のホームページから有馬山椒(さんしょう)のオリジナル商品を購入できるようになりました。高いのですが、まず味わっていただきたいのが「山椒鍋」。希少な花山椒と薄切りの神戸ビーフ、そして大沢のタケノコと有馬温泉の旅館の調理長が作っただしをセットにしました。あとはそばかうどんをご用意いただければ、超豪華な鍋が出来上がります。

 現在、実山椒の収穫がピークを迎えています。有馬山椒は海外をはじめいろいろな所から問い合わせがあります。例えば東京のベンチャー企業からは「有馬山椒を使用したジンをつくりたい」「有馬山椒の粉山椒でカクテルをつくりたい」などと言われています。まだまだ有馬山椒は生産量が少ないので数量限定になりますが、是非一度ご賞味いただきたいと存じます。

 有馬の温泉街はコロナ前のようにお客さまが戻ってきています。その中で、コロナ前と大きく違う所があります。われわれの業界では欧米豪と呼んでいるのですが、アジア以外の外国人のお客さまが多くみられるようになりました。ある旅館では、外国人客の半分は欧米豪と呼ばれる国の人々です。その人たちは滞在日数が長く、行動範囲が広いように思います。イギリス人のカップルから「富士山の見える日帰り入浴施設を教えてほしい」というような質問が寄せられます。

 また、国際会議があった神戸の会場で足湯を設置しました。初日はあまり利用する人がいなかったのですが、2日目になると利用する人が急に増えてきました。足湯が気持ちの良いものだということが参加者に伝わったようです。そして、足湯につかりながら商談を始める人たちも出てきました。さらに、会議の合間に「実際に有馬温泉に入浴したい」とタクシーを使って入浴に来て、ものすごく喜ばれました。

 今まで欧米豪の人たちは温泉にあまり入らないのではないかと思っていましたが、温泉の気持ち良さや、楽しさは万国共通なのではないかと実感しました。そのような中、日本温泉協会が中心となり、日本の温泉文化を、和食と同様にユネスコの無形文化財に登録しようという動きがあります。有馬は日本の温泉地の中で最も歴史のある温泉地です。そして有馬を題材とした能や歌舞伎、古典落語があります。日本の温泉文化を語る上で重要な温泉地だと自負しており、大阪・関西万博の開催に向けて登録を加速させようという動きに合わせ、有馬の温泉文化を発信していきたいと考えています。(有馬温泉観光協会)