「緑は震災に強い」。兵庫県立人と自然の博物館(同県三田市弥生が丘6)の中瀬勲館長(73)は阪神・淡路大震災後、研究グループの一員として被災地を調査し、緑化が防災に役立つことを明らかにした。知見はその後、兵庫の復興の他、各地に広がった。あれから27年。「防災の研究はいざという時にしか出番はないが、だからこそ重要」。そう話す中瀬さんに改めて「緑の防災」の重要性を聞いた。(小森有喜)
震災時、同館の環境計画研究部長を務めていた。日本造園学会の主導のもと、大学研究者や行政関係者らで手分けし、被災地を調査することになった。中瀬さんらは神戸市長田区や同県淡路市を担当。発生から2、3週間後のことだった。
当時、大規模災害と緑の関係の研究は進んでおらず「震災で明らかになったことが多かった」。がれきに埋め尽くされた街を見回ると、街路樹が倒壊を支えていた家屋が目立った。がれきが道路まで出ることを防ぎ、交通を確保していた例が30件以上確認された。電柱では支えきれず、折れている場所が多かった。
緑化は防火にも役立っていた。樹木に蓄えられた水分が防火機能を果たし、延焼が止まっていたという。この現象は公園内の樹木やフェンスに巻き付いたツタ、民家の生け垣などで見られた。他にも建物の周囲の緑が崩れたガラスやタイルを受け止めたり、根が斜面の崩壊を防いだりという効果がみられた。
中瀬さんはその後、県の復興計画や景観復興マスタープランの策定にもかかわり、被災地のまちづくりに参加。公園を多く配置するなど調査結果を反映させた。まちの緑化再生を目指す市民団体でつくる「阪神グリーンネット」でも尽力した。
「緑のある空間は地域コミュニティーの中心であることが多く、震災時に避難場所などの防災拠点として機能した」と中瀬さん。「次世代の研究者を育てて知見を継承し、社会全体が防災について高い関心を持ち続けられるようにしていく必要がある」と話した。
◇ ◇
■「阪神・淡路」被災地で確認された「緑の効果」
(1)街路樹が倒壊する家屋を支え、がれきが道路をふさぐことを防いだ
(2)建物の周りの緑の空間がガラスやタイル、看板などを柔らかく受け止めるクッションの役割を果たした
(3)樹木の根が斜面や植栽基盤の崩壊を防いだ
(4)樹木に蓄えられた水分が防火機能を果たし、火災の延焼を止めた
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