
とかくこの世は穴だらけ(撮影・三浦拓也)
毎年、大学入試の季節になると、出題ミスの話題を耳にする。問題文に脱字があったり、正解が二つあったり、一つも存在しなかったり、さまざまなパターンが出現する。英語のヒアリングテストで機械が壊れていた、というのも恒例である。
選挙でも間違いは起こる。小選挙区と比例区の投票用紙を誤って交付する。二重の投票が発生する。職員が寝坊して開始が遅れる。去年の衆院選で最も印象深かったのは、投票箱の鍵の閉め方が分からずに15分時間をロスした、というニュースだった。担当の人はさぞかし焦ったことであろう。
この記事は会員限定です。新聞購読者は会員登録だけで続きをお読みいただけます。
君は今、この世にある一番の不思議に気がついたんだ2023/4/1
かつてどんな患者も口にしたことがない、ような性格…2023/1/7
一旦ページを開けば、無限の自由が待っている2022/10/1
そんな資格などないんです 誰にともなく謝りたくる2022/7/2
自分の書いた言葉たちが掌の中で慈しまれている2022/4/2
幸運を私に授けるために 現れた三日月の妖精2022/1/8
たぶん、たいていの予定変更はあるべき形に丸くおさまる2021/10/2
両親の思い出は切ないのに幸福な気持ち運んでくれる2021/7/3
世の中の、すべてのことはいつか終わる2021/4/3
小説は、読者の働きがあって初めて、成立できるのだ2021/1/9
本屋さんがなくなることは思い出が遠ざかるのに等しい2020/10/3
何もかも当然と思っていた。すべては奇跡だったのだ。2020/7/4
幸福な子がそばにいるだけで誰かのために祈りたくなる2020/4/4
小説の文章を光らせたのはあなた自身ですよ2020/1/4
その予感は、もっと遠いどこかから発せられている2019/10/5
他者を切り捨てるのでなく、自分を丸ごと受け入れるのだ2019/7/6
その一行が、人生を先回りし私を待ってくれている2019/4/6
母親のチキンスープこそが神聖な祈りそのものだ2019/1/5
さえずりは、物語が進むべき方向から聞こえてきた2018/10/6
この上もなく美しい世界を、彼女は読んでいるのだ。2018/7/7
そのささいな台詞がなぜか強く鼓膜を震わせた2018/4/7
自分が死んだあとの世界にもバッハは流れる2018/1/6
少年少女が大人になるのは本当に一大事だ2017/10/7
ただそこに、いてくれるだけで。 2017/7/1
もう一つの人生の中にも音楽が響いている2017/4/1
世界の複雑さを思い出すノートは私だけの王国2017/1/7
損得抜きに誰かを応援して生きる力を得ている2016/10/1
美味しいものはまず子供に。これが父のやり方だった。2016/7/2
言葉は真実を表現する道具として不完全なのか2016/4/2
記憶の地層を下へ下へと掘り進んでいるのではないか2016/1/9
両腕一杯に野菜を抱えて随分とお喋りした気分に2015/10/3
そうか。君の瞳は、ママを象徴していたのか。2015/7/4
ひっそりとした片隅に、私を守る何かがいる2015/4/4
世界にはなんと多くの誤りがあふれているのだろう2015/1/10
さすが、138億光年を相手にしている方々は違う。2014/10/11
将来、彼の恋人になる女性は幸せだ2014/7/5
豆ご飯を作りながら、いつもボブスレーのことを考える。2014/4/11
このままいったら私はどうなるのだろう。2014/1/4
世の中は事情で成り立っている。2013/10/5
小人か妖精の仕業と考えるのが妥当である。2013/7/6