
残された教訓は…(撮影・中田匡峻)
アメリカンフットボールの試合で日本大が関学大のQBに対して行った悪質なタックルの波紋は、予想以上に大きく、批判は日大の上層部にまで拡大している。私も、あの映像を見て以来、怒りで仕事が手に付かなくなっている。このコーナーではできるだけ愉快なエッセーを書きたいと思っているのだが、今回だけはご寛恕(かんじょ)いただきたい。
そもそも、内田正人前監督と宮川泰介選手の証言が真っ向から食い違っている段階で、内田前監督の代弁者でしかない日大広報の姿勢に疑問を覚えた。仮にも日大の公式見解とするなら、真相がわかるまでは中立を保つべきだし、最低限関係者への聞き取り調査くらいは行うべきではないだろうか。事ここに至って、宮川選手が虚偽を述べる理由はもはや存在しないし、一方、内田前監督には●(うそ)をつく理由があることは誰の目にもあきらかであり、ネットでも周囲の人々の間でも、宮川選手を支持する意見が圧倒的である。にもかかわらず、同じ言い訳や逃げ口上ばかりが垂れ流され、フラストレーションが募っていた。
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