兵庫県猪名川町は１９日、町内の新型コロナワクチン集団接種会場で、６０～８０代の男性４人のうち１人にワクチンが入っていない空の注射器を刺した可能性が高いと発表した。今のところ４人の体調に異常はないといい、３週間後に抗体検査を実施し、効果が見られない人に再接種する予定。

　町によると、１８日午後２時過ぎ、イオンモール猪名川で看護師が接種する際、注射器にワクチン薬液が入っていないことに気付いた。確認したところ、ワクチン１瓶から５本の注射器に充填（じゅうてん）するはずが、瓶内にまだ２本分が残っていた。４本は既に接種済みで、１本は誤って空気を注射したとみられる。

　腕に０・５ミリリットルの空気が注入された場合の影響について、町は「筋肉内で吸収され健康上の問題は非常に少ない」としている。（貝原加奈）