神戸市西区の草むらで穂坂修ちゃん（６）が遺体で見つかった事件で同市は２７日、保育園で修ちゃんの体にあざが見つかった４月以降、保護者の監護（監督・保護）が不適当とされる児童福祉法上の「要保護児童」と位置付けていたと明らかにした。要保護児童は緊急性が高い場合は一時保護の対象となる。市は対応が適切だったか、学識者ら第三者による委員会を設置して検証する方針。

　事件を巡っては４月、保育園が修ちゃんの肩や尻にあざを発見し区役所に連絡。職員が母親（３４）＝修ちゃんの祖母への監禁・傷害容疑で逮捕＝から「育てにくさがある」と相談を受け、市こども家庭センター（児童相談所）と一時保護を決めたが、祖母が「家族でみる」と話したこともあり保護を見送った。職員は、肩のあざが消えているのは確認したものの、尻や服の下は確認していなかった。

　市こども家庭局によると「本人や家族への聞き取りから（虐待などの）疑いがゼロではないものの、養育状況を見極める対応に切り替えた」という。だが修ちゃんが命を落とすこととなり、「外部の視点を入れた検証が必要」と判断した。（井沢泰斗）