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支援者とともに気勢を上げる姫路市長選の立候補者ら。政党対決も熱を帯びる=姫路市内(撮影・辰巳直之、画像の一部を加工しています)
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支援者とともに気勢を上げる姫路市長選の立候補者ら。政党対決も熱を帯びる=姫路市内(撮影・辰巳直之、画像の一部を加工しています)

 23日投開票される兵庫県姫路市長選は、日本維新の会が推薦する新人榑谷健太郎氏(38)と、自民、公明両党が推す現職清元秀泰氏(59)の一騎打ちとなり、24年ぶりに政党推薦の候補者同士が争う構図となった。兵庫第2の都市・姫路でも勢力を拡大する維新に対し、警戒を強める政権与党。次期衆院選を見据え、政党対決の様相は激しさを増している。

 「次世代エネルギーを使った新産業を姫路に誘致する。『身を切る改革』でお金をばらまいても、未来に何が残せるのか」

 16日の告示日、清元氏は第一声で維新の看板政策を批判し、顔をそろえた自民、公明の国会議員や地方議員とともに気勢を上げた。

 2期目を目指す清元氏は2019年の前回、政党の推薦を受けずに当選。しかし今回は、榑谷氏が立候補を表明し、維新の支援を受けることを明らかにすると、相次いで自民、公明に推薦を要請した。

 本拠地・大阪から離れた姫路でも維新は勢力を伸ばし、自民としのぎを削る。21年衆院選では比例代表の得票で市内第1党に躍進。22年参院選は自民が維新を抑えてトップに返り咲いた。今月9日の県議選では維新の新人がトップ当選し、姫路市選挙区で初の2議席を獲得する一方、自民は4議席から一つ議席を減らした。

 「市長選は負けられない。もし落とせば、次の衆院選で維新にひっくり返される」と自民のベテラン市議。党姫路市支部は県議選後、清元氏への支援態勢を強化するよう急きょ文書で党員らに求め、組織の引き締めを図る。

 「今の市政は税金の使い方が間違っている。古い政治を変えていこう」

 榑谷氏は出陣式で、道の駅や市立3高校の統合新設、山陽電鉄手柄駅に近い手柄地区の再整備など市が進める大型事業に反発し変革を訴えた。公約には市長の退職金5割カットや副市長の減員など、維新流の行財政改革を掲げる。

 党本部単独の公認、推薦を含め、県内では初となる首長誕生を目指し攻勢を強める維新。県内の地方議員が連日、事務所に応援に入り、選挙戦が中盤に差しかかる19日には、共同代表、吉村洋文大阪府知事が来援を予定する。

 「この市長選を制すれば維新の歴史が変わる。兵庫に根付いた政党になれる」と県組織「兵庫維新の会」代表の片山大介参院議員。姫路を西の拠点にし、さらに勢力を拡大する構想を描く。(田中宏樹、井上 駿)

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