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神戸市議会の議場=神戸市中央区
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神戸市議会の議場=神戸市中央区

 一部の地方議会について、読者からこんな指摘がありました。「オール与党状態で頼りにならない」と。行政と近づきすぎて、本来の役割が果たせていないというのです。

 そもそも行政の長たる首長(知事や市町村長)と議会議員は、住民がそれぞれ選挙で選びます。これを「二元代表制」と言います。

 一方、国政では国会議員が内閣総理大臣を選び、多数派(与党)が行政運営に関わる「議院内閣制」をとっています。このため野党が政権運営を批判し、対立軸が生まれます。

 ともに住民を代表する首長と地方議会は本来、互いに対等の関係で緊張関係を保つことが求められます。国会と同様に与野党の論理を当てはめがちですが、首長のかじ取りをチェックすることが議会の役割の一つです。

 ただ、多くの議会は、首長の提案や施策を丸のみし、行政の追認機関や「オール与党」と見られても仕方のない状況があります。首長から提出された議案の否決、修正ともにゼロという議会もあるほどです。もう一つの役割でもある政策立案が少ないのも実態です。

 その結果、議会は「何をやっているか分からない」「存在感がない」とされ、地方政治や選挙に関心が向かない一因になっています。

 どうすれば関心が持てるのでしょう。専門家に聞いたことがあります。「政治に求めることが明確になり、政治の側が対応するというフィードバックがなければ変わらない」

 投票の際は、議会の実績にも目を凝らしてみてください。私たちの代表がどんな議論をしているか。それを知る良い機会だと思います。(選挙担当デスク・井関 徹)

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