• 印刷
トマト農家の有田真也さん=神戸市西区(提供)
拡大
トマト農家の有田真也さん=神戸市西区(提供)

 31日に告示された兵庫県議選と神戸市議選。新型コロナウイルス禍や物価高が暮らしを直撃する中、有権者に聞いた。あなたは1票に何を託しますか?

 神戸市西区のトマト農家、有田真也さん(36)は「物価高に直面する兵庫県内の農業を、全体的に底上げする施策展開を」と期待する。

 兵庫県の外郭団体「ひょうご農林機構」が運営する「兵庫楽農生活センター」の就農コースを2012年に修了し、就農12年目。両親と3人で営み、数カ月前にはビニールハウスの拡大や暖房機器の導入で数千万円の投資を行った。ゆくゆくの雇用確保などを期待しての規模拡大だが、大きな借金であることに変わりない。

 物価高で肥料やハウス用の資材費など倍近くになり、暗い影を落とす。「値上がりしていない物を見つける方が難しいくらいだ」

 また、兵庫県農業青年クラブ連絡協議会の会長として、若手農家と密に連携し、地域農業の発展に努めているが、課題は多い。

 新たに農業を志す場合、「認定新規就農者」に認定されれば、一定期間は行政の手厚い支援が受けられるが、「その後が踏ん張りどころ」と有田さん。就農コースの同期は20人ほどいたが、半分近くが業界から去った現実もある。

 経営は決して甘くない上に、物価高などが重荷になっている。有田さんは「先の見えない状況だけに設備投資に二の足を踏む人も多い。前向きにステップアップしたい思いはベテラン農家にも共通することだと思うので、行政の後押しに期待したい」と力を込める。(末吉佳希)

【特集ページ】統一地方選2023

選挙統一地方選兵庫県議選神戸市議選
もっと見る
 

天気(9月7日)

  • 34℃
  • 27℃
  • 20%

  • 36℃
  • 24℃
  • 40%

  • 35℃
  • 26℃
  • 20%

  • 35℃
  • 25℃
  • 30%

お知らせ