数十年前に目の見えない子どもたちが作り、神戸親和女子大(神戸市北区)が所蔵する粘土の造形約2千点が、再び注目を集めている。かつては人権教育の観点から脚光を浴びたが、障害の有無を問わず共に学ぶ「インクルーシブ教育」への関心の高まりを受け、このほど専門家がプロジェクトを設立。子どもたちが手にとり、心の内面を広げる学びとするべく、研究を重ねている。
飼い犬の胸やおなかを触った感触を表現したであろう「肋骨のある犬」。手を大きく広げ、叫ぶ自身を形作ったとみられる「眼がほしい」…。
見る者に強烈な印象を与える数々の粘土像。これらは1950~80年、神戸市立盲学校で図画工作、美術を指導した福来四郎氏の教え子たちの作品だ。
福来氏は当初、「視覚障害者に造形は不可能」と考えていたという。だが同校の子どもたちが作り出す造形を見て、触覚から生まれる表現の豊かさに気付き、指導に熱中。作品集も出版した。
長年の指導で生み出された作品の一部は「彼らの世界を知る貴重な資料」として秘蔵され、支援者らの所有を経て、同女子大で保管されるようになった。全国で展覧会も開かれ、反響を呼んだ。
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昨年、研究者や指導者らでつくる日本美術教育学会兵庫支部を中心とした有志らが、この造形の歴史的、芸術的な価値に着目。「福来四郎アートコミュニケーションプロジェクト」を立ち上げた。小中学校などでの授業をはじめ、美術館や医療、福祉機関との連携、活用を模索する。
例えば学校の授業だと、多くは子どもたちが目隠しをし、作品を触るところから始める。まず視覚のない世界でのものの捉え方、感じ方に触れてもらう-という狙いだ。
同学会は昨年12月、授業の実践報告会を兼ねて、神戸大でシンポジウムを開催。参加した県内外の美術教諭ら約50人が、目隠しをして作品に触れ、じっくりと鑑賞した。和歌山県立高校の南洋平教諭(46)は「自分と違う世界があると気付かされるし、外面だけで判断してはいけないなと。今と違う教育のあり方を考えるきっかけになりそう」と語った。
神戸親和女子大は、作品群の永久保存を決めている。プロジェクトのリーダーを務める同女子大講師の須増啓之さん(46)は「インクルーシブアートが認識されていない時代は作品展示が主で、授業の題材として使われることは少なかった。これから新たな視点での研究と活用を進めたい」と述べ、美術教育の関係者らに、プロジェクトへの参加を呼びかけている。
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