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下町風情をとどめる街並み。歴史をつなぐべく、災害への備えを急ぐ=神戸市長田区内(魚眼レンズ使用)
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下町風情をとどめる街並み。歴史をつなぐべく、災害への備えを急ぐ=神戸市長田区内(魚眼レンズ使用)
阪神・淡路大震災での大火の被害を免れ下町情緒を色濃く残す駒ケ林地区の住宅街=神戸市長田区駒ケ林町2
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阪神・淡路大震災での大火の被害を免れ下町情緒を色濃く残す駒ケ林地区の住宅街=神戸市長田区駒ケ林町2

 歳月を感じさせる木造住宅が路地に連なる。見上げた細長い空には、電線が五線譜のように延びていた。懐かしくも新鮮な下町情緒が、神戸市長田区南部の駒ケ林地区に息づく。

 阪神・淡路大震災の際に起きた火災で、長田区では延べ52万3546平方メートルを焼損し、4759棟が全焼した。

 駒ケ林地区は大火の被害を免れ、昔ながらのたたずまいが人を引きつける。2015年からは隔年で「下町芸術祭」が開かれるなど、アートを融合させる取り組みも広がる。

 震災をくぐり抜けた街並みだが、さらなる大規模災害への不安は消えない。建物の耐火性を高めつつ、延焼防止や一時的な避難場所に用いる「防災空地」の設置、街路の整備などで備える。

 駒ケ林まちづくり協議会の浦井清五会長(80)は、ハード面の改善に加えて「地域で紡いだ人のつながり、助け合いを強める。情緒ある町の形を守りたい」と路地を見やった。

     ◇

 震災から28年がたつ。被災地に往時をしのばせる風景はいまや少ない。あの時の気配を探した。

【特集ページ】阪神・淡路大震災

あの時の気配震災28年
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