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 尼崎市立尼崎高校の硬式野球部で2020年秋、禁止されている「サイン盗み」をするよう男性コーチが部員に指示していた問題で、打者に球種を伝える合図の練習が行われていたことが分かった。走塁コーチから打者に「打てよ」「いけー」などと声をかける際、一緒に名字を呼びかけたら直球、下の名前なら変化球が来る合図としていた。

 20年10月に校内で問題が発覚した際、男性コーチが学校側に「翌日の試合がヤマになると考え、どうしても勝ちたいと思った」と話していたことも判明した。

 当時のチーム関係者によると、合図の練習は秋季兵庫県大会3回戦の前にあった。レギュラー選手ら約10人のシートバッティングに合わせ、走塁コーチから打者に名字と下の名前を呼び分けて声をかけさせ、球種を伝えていた。

 男性コーチは「サイン盗みを練習する。誰にも言うなよ」と選手に告げ、練習を始めたという。当時の監督は近くで指導していたが、取材に「そうした練習をしていたことは知らなかった」としている。当該試合では、実際にサイン盗みは行われず、市尼崎高は敗退した。

 学校側はサイン盗みの指示があったことを、試合の約2週間後に把握。聞き取りに対し、男性コーチは「規則として禁止されていることはよく認識していなかった。過去にやったことはないが、この試合に限ってはサイン盗みをしてでも勝ちたいと思った」と話し、球種の伝達方法については「足を閉じるか開くか、動作で伝えるよう指示した」と説明していた。

 尼崎市教育委員会によると、男性コーチは部のOB。指導日数に応じて報酬が支払われる外部スタッフとして、18年から指導に携わっていた。発覚当日に指導から外れ、そのまま部を離れている。

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