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泉房穂市長のツイッター発信について感じたことを記述してもらい、人工知能(AI)技術で図示した
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泉房穂市長のツイッター発信について感じたことを記述してもらい、人工知能(AI)技術で図示した
明石市議への暴言などについて明石市議会で謝罪し、市長退任の意向を表明した明石市の泉房穂市長=10月12日、明石市中崎1
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明石市議への暴言などについて明石市議会で謝罪し、市長退任の意向を表明した明石市の泉房穂市長=10月12日、明石市中崎1

 神戸新聞社の双方向型報道「スクープラボ」に意見を寄せた人たちから、兵庫県の泉房穂・明石市長の市政運営やツイッターでの発信について、考えや思いを聞いた。

■疑問投げかけたのきっかけに

 「ブロックされているため、ツイートを表示できません」。明石市に住む50代男性は5月下旬、毎日のように見ていた泉房穂市長のツイッターが突然、閲覧できなくなった。

 泉氏が3期目に入り自身の報酬カットを取りやめたことに、リプライ(返信)欄で「市職員の給料はカットしたままなのに」と疑問を投げかけたのがきっかけだった。

 以前に同じ趣旨の書き込みをした人がブロックされていたため、男性も「遅かれ早かれブロックされる」と思っていた。

 男性は泉氏が公式サイトで「職員の給与カット」を1期目の実績に挙げているのを見た。実際、市は職員の給料が国家公務員の水準を上回っていたため、段階的に引き下げを図り、泉氏の指示で手当の一部も見直していた。

 「給与カット」と指摘された泉氏はツイッターで「不当なカットではなく適正化」と反論。男性は「都合の悪い話にふたをしようとしている」と感じたという。

 ブロックされ、男性は反論もできない。何より危うく感じるのは「結果的に泉市長を絶賛する書き込みばかりになり、批判が許されなくなること」。インフラ整備の姿勢に疑問を呈した際には、泉氏のフォロワーから「デマ」「揚げ足取り」と攻められた。

■巻き込まれたくない

 神戸市北区の40代女性は、泉氏のツイッターを時々目にしていたが、そんな様子に違和感を覚えてフォローはしなかった。「ツイートやリプ欄がだんだん攻撃的になり、巻き込まれたくないと思った」。神戸市と比べて子育て支援策をアピールするなど「周辺自治体から若い世代を呼び込むような行動にも反対」と話す。

 泉氏によると、ブロックしているのは延べ100人程度。「事実無根の書き込みや、批判のための批判をする人たちで、政策的な批判や1度の投稿でブロックすることはない」とする。

■「意に沿わない考え切り捨て、民主的か」

 施策が子育て支援に「偏っている」との指摘に、泉氏は「高齢者や障害者にも優しい」と反論する。だが元教員で明石市に暮らす60代男性は納得していない。

 例えば老朽化した市営住宅の問題。エレベーターがなく、ごみ出しにも苦労する高齢者がいる。坂が多い地域では日常の移動も大変だ。「こういう課題にも目を向け、行政としてできることにバランスよく税金を投じてほしい」と訴える。

 泉氏の就任当初は応援していたが、子育て支援の在り方にも疑問を感じるようになった。明石駅前の再開発ビルに入る交流スペース「ハレハレ」には楽しい屋内遊具がそろうが、身近な地域で親子が触れ合える児童館は市内に一つもない。数々の無料化施策も「子ども目線ではなく親目線の支援」に映る。

 「泉市長が『市民のため』と考えているのは理解するが、意に沿わない考えを切り捨てるのは民主的と言えない」と男性。「もっと周りの意見に耳を傾けるべきだ」と注文をつける。

■【特集ページ】泉・明石市政を考える

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