安倍晋三元首相の国葬をどう見るか。思想家としても知られる神戸女学院大名誉教授の内田樹(たつる)さん(71)=神戸市東灘区=に聞いた。(井原尚基)
■岸田首相は、説得力のある説明をしてこなかった
安倍元首相の国葬は、国会決議などの適正な手続きを経ずに閣議決定のみで開催が決まった。そのこと自体、内閣による越権行為だが、これほど多くの国民が国葬に反対しているのは、岸田文雄首相が、国葬を開催するための唯一の根拠「安倍氏の卓越した功績」について説得力のある説明をしてこなかったからだ。
岸田首相は、安倍氏の業績として第一に憲政史上最長の在任期間(3188日)を挙げてきたが、安倍氏がこれほど長期間首相を務められた背景には、自民党総裁の任期が2017年に最長で「連続2期6年」から「連続3期9年」に延長されたことがある。内政や外交での実績については、後世の史家の判断に委ねるべきだが、岸田首相も、本当に安倍氏を評価しているのなら、数々の批判に堂々と反論し、心を込めて偉大さを語るべきだ。
■「丁寧に説明する」とだけ述べて現実には
それを行えないのは、岸田首相自身が安倍氏を卓越した政治家だと思っておらず、国葬の開催を望むのは自民党安倍派を取り込みたいという党内政治的な理由だからだろう。これらの事情も丸見えになっている。
第2次安倍政権以降、安倍氏はさまざまな問題について「丁寧に説明する」とだけ述べて現実には木で鼻をくくったような発言しかせず、野党の要求を突っぱねることが常態化した。にもかかわらず支持率は下がらず「威張ることで人々が恐れをなしてくれる」という成功体験となった。
同様の手法は菅義偉前首相や岸田首相にも継承され、岸田首相は同じ手法で国葬を開こうとしているが、国民の多くは反対したままだ。安倍氏の手法がいわば安倍氏による個人技であり、岸田首相には通じないことが、国葬問題を通じて露呈した。
安倍氏は国民全体の代表だったのではなく、支持者や自民党の代表にすぎなかった。国葬への招待状が、届いた人の見識を問う一種の「踏み絵」になっているのは、その表れだ。招待状を送った人のリストは公表されていないから、批判されるリスクを負ってまで出席する文化人は少ないのではないか。
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