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閉鎖した山口組傘下の組事務所=尼崎市昭和南通5
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 兵庫県尼崎市は21日、特定抗争指定暴力団山口組の傘下組織「大興会」(昭和南通5)の拠点事務所が閉鎖したと明らかにした。2015年の山口組分裂時に暴力団関係施設は市内に8カ所あったが、抗争が激化する中で住民と行政、警察が連携して排除運動を進め、今回の閉鎖でゼロになった。複数の関係施設がある自治体で撤去が完了するのは全国で初めてという。

 市などによると、大興会の事務所は昨年12月、暴力団対策法に基づき立ち入り禁止となった。その後、住民らが使用差し止め請求に向けて動く中で組側が自主的に退去し、兵庫県警が閉鎖の有無を確認していた。

 尼崎市内では山口組のほか、分裂した特定抗争指定暴力団神戸山口組と暴力団絆会という対立3団体の関係施設が集中していたこともあり、抗争事件が続発。19年11月には、路上で神戸山口組の幹部が自動小銃で殺害される事件も起きた。

 地元では暴力団追放の機運が高まり、昨年6月には、かつて組事務所だった山口組系幹部の自宅について、尼崎市が自治体として全国で初めて買い取りに踏み切った。

 一方で、暴力団追放兵庫県民センター(神戸市中央区)は住民の委託を受け、組事務所使用差し止めの仮処分を相次いで申請。昨年10月から今年3月にかけ、神戸山口組傘下の1カ所と、絆会が拠点、本部としてきた2カ所の計3カ所が解体撤去された。他の関係施設3カ所は組の解散や統合に伴って閉鎖し、今回が最後の1カ所になっていた。

 稲村和美市長は21日の定例会見で「暴力団関係施設が現場になる抗争事件が繰り返されるたびに住民は不安になり、市のイメージも傷つけられてきた。関係者や住民の熱意で排除が成し遂げられたことは大きな意味を持つ」とし「今後も警戒を緩めず、暴力団排除を進めたい」と力を込めた。

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