ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、日本では15日に77回目の「終戦の日」を迎える。ウクライナ出身で両親が首都キーウ(キエフ)で暮らす花村カテリーナさん(36)=神戸市=は「生きるか死ぬかを突き付けられ、本来の自分でいられなくなるのが戦争」と心を痛めてきた。日本の戦争体験者らが侵攻に危機感を抱き、平和への願いを語る姿を「心強い」と感じ、「世界から暴力をなくすための燃料は一人一人の思いと声だ」と実感を込める。
臨床心理士のカテリーナさんは、淡路市にある関西看護医療大の助教を務め、学生に心理学を教えている。19歳の時、奈良県の天理大に留学し、神戸大大学院で学びを深めた。現在は日本人と結婚して子どもと3人で暮らす。
実は5歳だった1991年にも、研究者の祖父や祖母、いとこと来日した。当時、ウクライナが独立を宣言し、ソ連がクリミア半島を狙って攻めてくると懸念した祖父の考えで、小学5年まで茨城県で過ごしたという。2014年にはロシアによるクリミア強制編入があり、カテリーナさんは「ウクライナではずっと血が流れている」と話す。
ただ、73歳の父はロシア生まれで、59歳の母もロシアに多くの知人がいるといい、「戦争はあり得ない」と思っていた。しかし2月に侵攻が始まり、「予想以上にあっという間に、戦争が日常にやってきた」。
最初の2週間、両親は地下のシェルターに避難し、近くでは銃撃音や爆発音が聞こえた。国外に避難する市民もいたが、母は「ここは自分のふるさとで人生そのもの。ここに残ってこそ、自分にできることがある」と望んだ。カテリーナさんは今日が最後かもと思いながら「大好きだよ。また連絡するね」と言って父母との電話を終えていた。
かつてのクラスメートは志願兵になったり、国外に逃れたりし、キーウ近郊のブチャでは多数の市民の犠牲が明らかになった。「人を憎みたくないと思っていても、戦争になるとそうはできない。心が壊れていってしまう」と感じる。
そして、侵攻が長期化すると、ある不安に襲われた。「忘れられたらどうしよう。みんなの関心がなくなったら、ウクライナは持ちこたえられなくなって、おしまいになってしまう」
そんな時、夜の神戸市街の背景に輝く神戸市章がウクライナカラーに点灯されていることに「一人じゃない」と勇気づけられた。プーチン大統領が核兵器使用をちらつかせる中、日本の被爆体験者らが声を上げる姿に「発言に力がある」と感じた。
侵攻の終結が見通せない中、交流サイト(SNS)でつぶやいたり、ウクライナの食品を手に取ったり、それぞれの方法で関心を持ち続けてほしいと願うカテリーナさん。「自分らしく平和に生きるためにはどうしたらいいか、一人一人が考えてほしい」と話す。(中島摩子)
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