兵庫県の斎藤元彦知事は1日、就任から1年を迎えた。県政刷新を掲げ、県庁組織の体制を見直し、改革の柱でもある行財政運営方針(現・県政改革方針)をより厳しい視点で改定。一方で、知事選で分裂した自民党を中心とした県議会や、性急な改革で溝が生じた市町との関係修復にも腐心した。改革を前面に出す「維新流」はこの1年でもまれ、斎藤カラーが見えつつある。
歴代最長の20年にわたって続いた井戸敏三前知事の県政を転換し、兵庫の公選知事としては最年少の43歳で就いた斎藤知事。知事選では自民に加え、改革を旗印とする日本維新の会の推薦を受けたこともあり、庁内や県内市町には「維新流」への警戒感があった。
「知事自身も、就任当初はどこか身構えているように見えた」と複数の県幹部が口をそろえる。
最初の壁となったのが、行財政運営方針の見直しだった。昨年12月に素案を公開した直後、その内容に市町から異論が相次いだ。
年間10億円に上る市町への交付金を廃止する-。県と市町が共同で財源を出す老人クラブへの補助金減額も盛り込まれ、市町は次年度の予算編成をほぼ終えた時期でもあり「混乱する」と反発。県は見直し時期の1年延期を迫られた。
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県議会との関係も緊張が続く。斎藤知事を支えるのは、知事選で最大会派・自民から離脱した自民兵庫(15人)と維新の会(4人)の「少数与党」。2月の県議会定例会では、県政改革の進め方を定めた条例改正案を巡って紛糾した。
阪神・淡路大震災後の県政方針を象徴する「参画と協働」の文言を条例の前文から削り、行財政運営方針の見直しを諮問する審議会メンバーから幅広い団体代表らを外した内容は撤回、修正を余儀なくされた。
井戸前知事時代は水面下で行っていた議会への根回しをほぼせず、斎藤知事は「開かれた場所で議論を重ねたい」と改正案を議会に提示。「密室協議」の脱却を評価する声がある一方で、「いきなり原案を出すのではなく、その前段の骨子から丁寧に議会と議論すべきだ」と批判も出た。
斎藤知事は「プロセスに反省すべき点があった」とし、今年に入って「対話と現場主義」を掲げる。市町トップを訪ねて地域課題の意見を交わし、県議会各会派の役員らと直接連絡を取り合う。6月に成立した補正予算では、新型コロナウイルス禍の中小企業支援で議会側の要望も盛り込んだ。
「斎藤カラーを出せてきた」と知事側近は言う。知事選で対立候補を支援した自民のベテラン県議は「今後も是々非々の立場は変わらない」としつつ、「車の両輪として(議論の)歯車が合い始めた」と話す。
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井戸県政時代の計画についても、進め方に疑問があれば立ち止まる。
県立明石公園(明石市)の樹木伐採はその一つ。園内の石垣周辺を樹木が覆っていたため、県はその保全などを目的に伐採を進めたが、泉房穂市長は「切り過ぎだ」と反発。4月に現地を視察した斎藤知事は「合意形成が不十分だった」として、その場で計画中断を表明し、公園利用者を含めた検討会を立ち上げた。
県教育委員会が統合を決めていた県立の豊岡聴覚特別支援学校と出石特別支援学校(ともに豊岡市)を巡っても、計画発表から統合までの期間が1年余りしかなく、保護者らの意向を踏まえて統合時期を延期。改めて議論を進めている。
「トップが変われば方針も変わる」と県幹部。「立ち止まった以上、県民は成果を期待する。どんな答えを出すかが問われる」(田中陽一、金 旻革)
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