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羽生結弦選手を応援する絵馬が並ぶ弓弦羽神社。参拝客らが今後の活躍を願った=19日午後、神戸市東灘区御影郡家
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羽生結弦選手を応援する絵馬が並ぶ弓弦羽神社。参拝客らが今後の活躍を願った=19日午後、神戸市東灘区御影郡家

 フィギュアスケート男子の羽生結弦選手が第一線を退き、プロに転向する意向を示した19日、兵庫県内のゆかりの地からは「ありがとう」「お疲れさま」とねぎらいの声が聞かれた。

 「ゆづる」と読む社名から必勝祈願の聖地として知られる神戸市東灘区の弓弦羽神社にはこの日夕、ファンらが次々と訪れた。

 近くに住む会社員(50)は、長女(29)と一緒に参拝した。「今までありがとうという気持ちでいっぱい」。今年2月の北京冬季五輪の期間中は出勤前に同神社にお参りして勝利を祈ることもあったといい、「悔し涙もけがの苦労も母心で見守ってきた。羽生選手が参拝した神社が地元にあって誇らしい」と笑顔を見せた。

 神社を訪れたのは実は長女の安産祈願のため。来月、男の子を出産予定という。長女は「活躍にあやかりたい」と願うとともに「これからも神社のそばから、羽生選手のスケートを応援します」と誓った。

 この日、同神社にはマスコミの取材が殺到。対応に追われた権禰宜の浅利卓見さん(35)は「まずはお疲れさまでしたとねぎらいたい。競技の一線から退いても、フィギュアスケーターとして目指す頂は変わらないはず。温かく見守りたい」。さらに「羽生選手のおかげで、読みづらい神社の名前を全国に知ってもらえた。また足を運んでほしい」と呼び掛けた。

 同じくファンに親しまれる南あわじ市の諭鶴羽神社。奥本憲治宮司(60)は「羽生選手本人が訪れ、境内でスピン、ジャンプを見せてくれた姿が忘れられない」と感慨深げに話す。

 ソチ五輪翌年の2015年のことで、平昌五輪前年の17年も訪れてファンへの感謝や東北復興などを祈願したという。プロ転向の報に奥本宮司は「山奥にもかかわらず多くの人に参拝してもらえるようになった。まずは感謝を伝え、新たな道を歩んでいく羽生選手を淡路島から応援したい」とエールを送った。

 同神社は、五輪のたびに看板を立てるなど応援。現在も北京五輪での四回転半ジャンプ認定をたたえる看板を設置中で、ファンが書いた数百枚の絵馬もある。昨年、周辺にあるアカガシの森が害虫によって立ち枯れの危機に瀕し、保全活動への支援を呼び掛けると、ファンらから1千万円を超える寄付が集まった。

(金 慶順、荻野俊太郎)

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