• 印刷
候補者の応援演説に駆け付けた日本維新の会社の松井一郎代表(左)=6月26日、尼崎市内
拡大
候補者の応援演説に駆け付けた日本維新の会社の松井一郎代表(左)=6月26日、尼崎市内
候補者の応援演説に駆け付け、有権者と触れ合う日本維新の会松井一郎代表(手前左)=6月26日、尼崎市内
拡大
候補者の応援演説に駆け付け、有権者と触れ合う日本維新の会松井一郎代表(手前左)=6月26日、尼崎市内
候補者の応援演説に駆け付けた日本維新の会松井一郎代表(中央)=6月26日、尼崎市内
拡大
候補者の応援演説に駆け付けた日本維新の会松井一郎代表(中央)=6月26日、尼崎市内

 参院選の比例票獲得で、立憲民主党を超える「野党第1党」になった日本維新の会。改選議席を倍増させ、兵庫選挙区(改選数3)では現職候補が唯一、65万票を得てトップ当選し、強さを見せつけた。ただ、重視した東京や京都などの選挙区は伸び悩み、全国政党化には課題を残した。盤石に見える兵庫でも、党の看板頼みから抜け出せない実態がある。

 「永田町の常識を維新が変える」。公示後、初の選挙サンデーとなった6月26日、尼崎市内。維新の松井一郎代表(大阪市長)が政治改革を訴えると、数百人の聴衆から拍手が湧いた。

 今回、再選を果たした片山大介氏(55)への代表の応援は1度だけ。吉村洋文副代表(大阪府知事)の兵庫入りはなく、その後、片山氏の街頭演説で足を止める聴衆はまばらだった。

 昨秋の衆院選で勢いづく維新は、政権の「補完勢力」から決別。自民党や立民に批判の矛先を向け、憲法改正や防衛力の強化を前面に打ち出し、保守色を強めて選挙に臨んだ。

 片山氏の元には、自民などの支持団体から約20の推薦状が寄せられ、ある労働組合関連の団体幹部からは、個人的に支援すると連絡もあった。陣営幹部は「野党第1党を目指すとした方針が受け入れられている」と手応えを語っていた。

 結果は、改選数が3に増えた2016年以降で最多の65万票を獲得。神戸新聞の出口調査では自民支持層から約14%を取り込んだ。連立与党の公明党の候補に流れた票よりも多かった。

 それでも、投開票から一夜明けた片山氏は浮かない表情だった。「この結果は維新という看板があったから。なければ難しかった」

 維新の県内比例得票は、自民を抜いてトップだったが、選挙区とほぼ同じ約63万6千票。昨秋の衆院選からは14万票以上減っていた。

 候補者が乱立した事情もあるが、各地に後援組織を発足させ、地道な活動をしてきたとの自負があっただけに、「自分の活動の成果は得票の一部にすぎない」と悔しさをにじませた。

 「全国政党化」への足掛かりとしていた東京や京都選挙区で議席に届かず、松井代表は10日夜の会見で「負けを認めざるを得ない。われわれの足腰はまだ不十分だ」と総括した。

 県組織幹部は厳しい口調で戒める。「兵庫でもまだまだ活動量が少ない。他党の受け皿になっただけで、気を抜けばすぐに期待はしぼむ」(参院選取材班)

参院選兵庫22
もっと見る
 

天気(9月7日)

  • 33℃
  • ---℃
  • 20%

  • 37℃
  • ---℃
  • 40%

  • 35℃
  • ---℃
  • 20%

  • 35℃
  • ---℃
  • 30%

お知らせ