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 過去最多の13人による混戦となった兵庫選挙区(改選数3)は、県内で支持基盤を広げる維新現職の片山大介氏(55)が、3年前の前回参院選の維新候補に続くトップで再選を果たした。与党は2、3番手にとどまり、文部科学相として岸田政権を支える自民現職の末松信介氏(66)が4選、政権パートナーの公明現職伊藤孝江氏(54)は再選を決めた。旧民主の議席奪還を目指した立民新人の相崎佐和子氏(49)=社民推薦=は及ばなかった。

 全国政党化への脱皮を図る維新は、大阪に次ぐ「第2の牙城」とする兵庫で強さを見せつけた。前回選で3位に沈んだ自民は、安倍晋三元首相が銃撃された事件の衝撃も残る中、保守地盤の引き締めで票を積み増した。公明は党幹部を相次いで投入し、挙党態勢で「最重点区」の議席を死守した。立民は党勢が回復せず、当選ラインまで約3万票に迫った3年前から大幅に票を減らした。投票率は51・64%で前回選を3・04ポイント上回ったが、過去5番目の低さだった。

 維新の片山氏は、党が掲げる政治改革に加え、昨年秋の衆院選で躍進した党勢を背景に実行力を強調し、県内各地で票を伸ばした。

 現職閣僚で唯一、参院選に臨んだ自民の末松氏は、人材への投資や科学技術振興など、文科相の経験に基づく主張で支持を固めた。

 公明の伊藤氏は、暮らしを直撃する物価高やウクライナ情勢などを踏まえ、自公連立政権の安定を訴えて広く浸透した。

 立民の相崎氏は、消費税の時限的減税や教育無償化など党公約の「生活安全保障」で与党との違いを打ち出したが、及ばなかった。

 共産の小村潤氏(46)は、憲法9条の改正阻止や反軍拡を前面に出し、護憲派の結集を呼びかけたが、響かなかった。(田中陽一)

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