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7日、応援演説で神戸入りし、群衆に囲まれる安倍晋三元首相(中央)=神戸市中央区
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7日、応援演説で神戸入りし、群衆に囲まれる安倍晋三元首相(中央)=神戸市中央区

 参院選終盤、民主主義の根幹を揺るがす蛮行に、多くの人が言葉を失った。安倍晋三元首相が8日、応援演説中に銃撃され、死亡した事件。安倍氏が前日に街頭演説していた兵庫県内でも驚きが広がり、言論を封殺する暴力に怒りの声が上がった。

 1987年5月3日に起きた朝日新聞阪神支局襲撃事件で銃撃され、亡くなった小尻知博記者と親交があり、在日問題や表現の自由について市民活動を続けてきた金成日さん(70)は安倍氏と考え方は違ったが、「言論には言論で応えなければならない。主張がなんであろうと暴力で封殺することは絶対に許せない」と力を込めた。

 一般社団法人「兵庫県相談支援ネットワーク」代表理事の玉木幸則さん(53)=西宮市=は「安倍さんが亡くなって、何か問題が解決できたのか犯人に問いたい」と憤った。脳性まひのため車いすで生活する玉木さんは、障害への理解を訴え続けており、「事件があるたびに街中に出るのが怖くなるが、萎縮して自由な発言ができなくなるのはもっと怖い。人の命を守る意味を改めて考えたい」と気を引き締めた。

 姫路市香寺町香呂の男性教師(59)は「まずはご冥福をお祈りしたい」とした上で「平和だと思っている現代の日本で凶弾に倒れるということが起こるなんて」と驚いた様子。「憲法改正を掲げていた安倍さんは志半ばだっただろう。改正の是非はともかく、議論は続けていくべきだと思う」と話した。

 新温泉町の女性会社員(81)は事件の報道に「批判もあったけど、自民党政権を支えてきた偉大な人だった」。香美町の男子高校生(16)は最初「デマじゃないか」と思ったといい、「歴史の教科書、映画の中の世界みたいで、今でも信じられない」と動揺していた。

安倍元首相銃撃
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