〈この地震を止めてくれと神に祈るように、私は母にかじりついた〉-。阪神・淡路大震災を経験した外国人の子どもたちが、発生当日の体験を英語でつづった手紙が見つかった。カネディアン・アカデミイ(神戸市東灘区)に通っていた児童が、横浜市のインターナショナルスクールに送った22通。保管していた当時の教諭が日本語に翻訳し、「英語や日本語の教材にしたい」と書籍化を進める。(堀内達成)
〈母は『たくさん神社が壊れ、まるで悪魔がこの美しい神戸の街にやってきたみたいだ』と言った〉
〈父は窓越しに外を見て驚いた様子で叫んだ。『巨大な津波が押し寄せてくる』。慌てて2階に上りバルコニーに出た。外を眺めると、それは水ではなく砂だと気づいた〉
手紙には震災直後の様子が、外国人らしい感性でつづられている。
残っていたのは横浜市のライリー佐知子さんの自宅。2020年秋、本棚を整理していたところ、大きな封筒が目に入った。
地震が起きた27年前、横浜のインターナショナルスクール(現在は閉校)で、日本の小学6年に相当する学年の担任をしていたライリーさんは児童に呼び掛け、アカデミイの同学年にねぎらいの手紙を送った。その返事として受け取った体験記だった。
英文でタイピングされた文章にはこんな表現もある。
〈(地震発生の時)父はまるでたくさんのわさびを口にしたような顔をしてベッドにいた〉
〈ママ! オーケー、オーケー、今起きるわよ! そんなにベッドを揺すらないでよ。こんなに力が強かった?〉
◆
「保管していて反省した。これは独り占めしてはいけなかった」と感じたライリーさんは「世に出したい」と動きだした。
昨春、アカデミイに連絡を取り、当時児童だったマムタニ・アニールさん(38)=芦屋市=と、ナターシャ・ハジャールさん(39)=神戸市中央区=を紹介してもらった。2人は世界中で暮らす残る20人に書籍化の承諾を得た。
昨年11月下旬、ライリーさんと2人はアカデミイで初めて会い、翻訳の修正点や書籍で使いたい写真のすり合わせをした。
被害が少なかったアカデミイは地震後、地域住民らの避難所になった。神戸・北野町の自宅にいたナターシャさんは「地震が起こる直前、ライオンがうなるような音が聞こえた。忘れられない」。マムタニさんは「台所に充満していた、こぼれたビネガーの臭いを強烈に思い出す」と話す。
ライリーさんは「外国人家庭の日常生活が一瞬で変わってしまう様子が、子どもの視線で語られていて貴重だと思う」と書籍化への意味を語った。
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