■若者の投票
「キラキラした大学生活を送りたいって、思ってたんですけど…」
兵庫県明石市の前田彩花さん(20)が思い描いていた新生活は、新型コロナウイルスの感染拡大で一変した。
昨年4月。1度目の緊急事態宣言で、大学は入学式をしないまま臨時休校に。その後もオンライン授業やサークル活動の自粛が続き、友だちもつくれない。アルバイト先のドーナツ店は営業時間の短縮などで、シフトは争奪戦だった。
コロナ禍でもできること、ないかな-。
ツイッターを検索して目に入ったのが、学生が議員と行動を共にする「議員インターンシップ」の活動だった。期間は2カ月。
「社会勉強になりそう」。軽い気持ちで参加を申し込んだ。
8~9月、加古川市議のもとで、議員の仕事を学んだ。市役所や市議会に足を運び、コロナで打撃を受けている地元の観光や地域産業について調べた。
「政治は自分たちのことなんだ、と気付いた。コロナがなければ、無関心のままだったかも」。18歳だった2年前の参院選は家族と同じ候補者に投票したが、今年7月の兵庫県知事選は、公約を比較して自分で投票先を決めた。
◆
この議員インターンシップは、学生らで運営するNPO法人ドットジェイピー兵庫支部が企画する。
狙いは若者の投票率向上だ。「18歳選挙権」が導入されたのは2016年。翌年の前回衆院選の投票率は全体の53・68%に対し、10代が40・49%、20代は33・85%。20代の低迷が際立った。
活動には大学の長期休暇を活用して年2回、計約200人が参加する。受け入れるのは首長や国会、地方議員約30人。「一人でも多くの学生が政治に関心を持つ機会にしたい」と同支部代表の大学2年生、寺井駿さん(20)は力を込める。
協力してくれた地方議員は、早朝の駅立ちに始まり、日中は議会対応や陳情活動、夜は地元の住民らの声を聞いていた。活動のたびにツイッターが頻繁に更新される。
「いつ寝ているのか、と思うくらい。落選するリスクもある仕事。相当な志がなければできない」と感じた。
法人創設からの24年間で同支部から3人の政治家が誕生した。だが、政治家志望の学生は全国会員の2%ほどという。衆院議員の人数も、国民全体の年齢構造に比べ、女性や若い世代が極端に少ない状況が続く。
◆
議員から声をかけられることもある。
「政治家を目指してみたら?」。西宮市の大学4年の男子学生(23)は、不登校の子どもたちと過ごすボランティア活動先で、知り合った市議会議員から冗談交じりに勧められた。
高校2年生のとき、学校に行けなくなった。塾の先生や家族に支えられ、通信制高校に転校し、2年間の浪人生活を経て、希望の大学に入った。「自分一人でやってきたつもりでいたが、『いろんな人に支えられている』と気付いたとき、政治の大切さを感じた」と振り返る。
熱心に活動する姿を見込まれたのだが、本人は戸惑う。
「政治家ですか。まだまだ遠いですね」
衆院選の投票日を前にした今、不安に思っているのは、少子高齢化や年金、過疎など、将来の問題が先送りされていることだ。
「でも、同世代で議論する機会がない。どれだけの人が、日常生活の中で政治の話をしているでしょうか」(石沢菜々子)
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