神戸

  • 印刷
沖縄戦の悲惨さをリアルに描く「島守の塔」を鑑賞する井吹台中学校の3年生=神戸市西区井吹台西町2
拡大
沖縄戦の悲惨さをリアルに描く「島守の塔」を鑑賞する井吹台中学校の3年生=神戸市西区井吹台西町2

 井吹台中学校(神戸市西区井吹台西町2)で17日、太平洋戦争末期の沖縄戦を描いた映画「島守の塔」(神戸新聞社など製作)の上映会が開かれた。5月の修学旅行で現地を訪ねる3年生約410人が、事前学習の一環として鑑賞。住民が巻き込まれた悲惨な地上戦について知識を深めた。

 同市須磨区出身で、沖縄戦当時に県知事を務め、鉄の暴風と呼ばれる砲火にさらされる県民の生命保護に尽力した島田叡、警察部長の荒井退造が主人公。それぞれの役を萩原聖人さん、村上淳さん、戦火を生きる女性職員・比嘉凛を吉岡里帆さん、戦後の凛を香川京子さんが演じる。

 同校3年生は3月から沖縄戦を題材にした平和学習に取り組み、グループ議論などを実施してきた。修学旅行では、負傷兵の看護にあたりながら生命を落とした女学生を追悼するひめゆりの塔、島田知事ら犠牲者の名を刻む平和の礎がある平和祈念公園、住民が避難したガマと呼ばれる洞窟を見学する。

 鑑賞後、男子生徒(14)は「住民は日本軍にガマを追い出されるなど、とても怖い思いをした。根に差別があると思った」。女子生徒(14)は「人間同士が殺し合う戦争に意味はない。修学旅行ではたくさんの人が入ったガマの広さや雰囲気を見てきたい」と話した。

 嶋田欣生校長(60)は、「現実の戦争を学ぶ機会になった。ウクライナで戦火が広がる中、意義深い時間だった」と振り返った。

(津谷治英)

神戸映画「島守の塔」特集
神戸の最新
もっと見る
 

天気(9月7日)

  • 33℃
  • ---℃
  • 20%

  • 37℃
  • ---℃
  • 40%

  • 35℃
  • ---℃
  • 20%

  • 35℃
  • ---℃
  • 30%

お知らせ