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島田叡と荒井退造の母校という縁で交流した兵庫高校と宇都宮高校の野球部員ら=神戸市長田区寺池町1
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島田叡と荒井退造の母校という縁で交流した兵庫高校と宇都宮高校の野球部員ら=神戸市長田区寺池町1

 太平洋戦争末期の沖縄戦で、住民の生命保護に尽力した神戸市出身の元沖縄県知事・島田叡(あきら)と、宇都宮市出身の元同県警察部長・荒井退造。それぞれの母校、兵庫高校と栃木県立宇都宮高校の野球部による交流会が兵庫高校(神戸市長田区寺池町1)で開かれた。両校の約40人は偉大な先輩の足跡をしのびつつ、日ごろの練習について意見交換した。

 1901(明治34)年生まれの島田は、旧制神戸二中(現兵庫高)で野球選手として活躍。米軍上陸が迫っていた45(昭和20)年1月に沖縄県知事となり、住民の食料調達に取り組んだ。

 一方の荒井は旧制宇都宮中(現宇都宮高)を卒業し、明治大専門部(夜間)を経て警察官僚に。43(昭和18)年に沖縄へ赴任し、県民の疎開を進めた。2人は最後まで行動を共にしたという。

 その縁で4年前、両校の野球部は初めての交流試合を実施した。新型コロナウイルス禍を経て今回、久しぶりに集まったが、26日の試合はあいにく雨のため中止に。屋内に場所を移し、沖縄戦を振り返ったり、日ごろの練習の工夫について話し合ったりした。

 夏の全国高校野球選手権兵庫大会に毎年、160校以上が参加することを聞いた宇都宮高の部員は「勝ち抜くのは大変」と驚いた様子。お互いに練習時間が短い中、筋トレなど自主練習の大切さを確認した。

 兵庫高2年の柴田大耀主将は「宇都宮高の野球部はプレーに問題が起きたらすぐに解決する素早さがあり参考になった。先輩の島田さんのおかげで、遠方の学校と交流できた。感謝したい」と話していた。

(津谷治英)

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