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うわさや生徒たちのシルエットがあしらわれる垂水図書館の建設予定地=神戸市垂水区日向1
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うわさや生徒たちのシルエットがあしらわれる垂水図書館の建設予定地=神戸市垂水区日向1

 JR・山陽垂水駅北側(神戸市垂水区)の東地区にある広場に、謎の言葉と人の形をした黒いシルエットが現れた。肩車や組み体操をしており、近くには漫画のような吹き出しも。中には「内緒やけど」「~らしいよ」と書いてある。実はこれ、星陵高校(同市垂水区星陵台4)の生徒たちが作ったらしい。

 出現したのは、レバンテ垂水2番館西側の工事現場の白い仮囲い(高さ約3メートル、長さ約60メートル)。市が2019年から取り組むプロジェクト「リノベーション・神戸」の第2弾として、囲いの内側には24年度、新垂水図書館が建つという。

 「初めは不安だったが、やっていくうちに楽しくなった」と話すのは、同校生命科学類型1年の永峯陽輝(はるき)さん(16)=同区。まぎれもない、囲いにシルエットと謎の言葉を出現させた生徒の一人だ。

 同様の取り組みは19年、「KOBEうわさプロジェクト」として中央区や北区でも行われた。アーティストの山本耕一郎さん=青森県八戸市=が考え、八戸市や川崎市などで実施する「うわさプロジェクト」に倣ったものだった。

 景色やまちの特徴を「映えるハートらしいよ」「スタッドレスタイヤが結構必須らしい」などとうわさにすることで、人と人の間に会話が生まれ、まちの活性化につながったという。

 今回は垂水区編として、区のまちづくり課が星陵高校に制作を呼びかけた。同類型の1年生計40人は2~4人一組となり、囲い北側のレバンテ垂水1番館のテナント計17店を取材。店の自慢やまちに伝わる言い伝えを聞いた。

 実際に山本さんのチェックも受け、約5カ月間で完成。うわさを記した吹き出しは大小合わせて86枚で、制作した生徒たちをシルエットとして張り出した。

 パン店に触れたうわさは「4時間で1000本売った! ことがあるらしい」と名物の商品を紹介する一方、別の吹き出しでは「内緒やけど、競馬で店の売り上げより稼いだらしい」と暴露。他にも星陵高校に関するものや、レバンテ垂水周辺は以前、海だったとするうわさなどもある。

 掲示は垂水図書館が完成するまで続ける予定という。プロジェクトリーダーを務めた永峯さんは「『うわさ』を見てもらい、一度でもいいので、それぞれのお店に足を運んでほしい」と話した。

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