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灘高の生徒を前にフェミニズムについて語るアルテイシアさん=神戸市東灘区魚崎北町8
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灘高の生徒を前にフェミニズムについて語るアルテイシアさん=神戸市東灘区魚崎北町8

 性被害や男女格差について考える授業が、神戸市東灘区の男子校・灘高校であった。ジェンダー関連の書籍を出版している神戸市在住の作家アルテイシアさんが講師として登壇。個人の生きやすさを求める「フェミニスト」の立場から2年生約220人に自身の取り組みなどを伝え、生徒たちは理解を深めた。

 冒頭、アルテイシアさんは「フェミニストの敵は男性ではなく、性差別や性暴力であり、その行動に加担する人々です」と説明。性被害やセクハラを見て見ぬふりする傍観者に向けて行動を呼びかける動画を作成したり、同市東灘区でジェンダー平等について市民が語り合う場を設けたりする自身の活動を紹介した。

 続いて、東京大学に女性が約2割しかいない状況を挙げ「親の教育投資にも男女差がある」と指摘。生徒から「能力にも性差はあると思う。同一に捉えるのは難しい」と意見が出ると、「同一を目指すのではなく、性別を理由に誰も差別されることがない社会を目指すのがフェミニズム」などと返した。

 授業が終わった後も、生徒らは「医師不足の中で長時間働ける男性医師が選ばれるのは仕方ないのでは」「公共の場での『萌えキャラ』利用についてどう考えるか」などと率直に質問。アルテイシアさんは丁寧に耳を傾け、考えを伝えた。

 経口中絶薬の必要性について質問した2年の男子生徒(17)は「ツイッターの情報から、フェミニストに過激で偏った印象を持っていたが、一人一人が幸せに暮らせることを目指すという考え方を直接聞けてよかった」と満足そうだった。

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