優しかったおじいちゃんのような人に-。兵庫県丹波市出身の介護福祉士、市井雄太郎さん(26)=神戸市北区=は、阪神・淡路大震災の半年後に生まれた。家族は震災で帰らぬ人となった祖父の「生まれ変わり」と喜び、市井さんは祖父の名前から一文字取って名付けられた。あの日から27年。生かされた命に感謝しながら、高齢者を支える仕事に励んでいる。(佐藤健介)
市井さんの祖父は、神戸市須磨区で被災した逸見(へんみ)秀雄さん=当時69歳=。自宅は全壊。逸見さんはしばらく避難所で暮らしたが、内臓に持病を抱えていたこともあり、震災翌月の2月に亡くなった。後に関連死と認定された。
元銀行員の逸見さんは、勤勉実直で物腰柔らかだったという。困っていそうな人を見ると「どうかしましたか」と声をかけ、見知らぬ人でも重い荷物を運ぶのを手伝ったり、駅で電車の切符の買い方を教えたりしたこともあった。
逸見さんの長女で、市井さんの母である明代さん(52)もまた、同じく神戸市で被災した。他界する直前に逸見さんに妊娠を伝えた時、「初孫や」と目を細めたという。優しさを受け継いでほしいと、夫の司さん(54)と相談して息子の名に「雄」を使った。
「おじいちゃんのように、生きたくても生きられなかった人がたくさんいる。だから、あなたは懸命に生きなさい」。両親からそう言い聞かされて育った市井さん。震災直後は新たな遺体が毎日運ばれてくるのを目の当たりにしたという体験も、何度も耳にした。
温かな人柄だった祖父に導かれるように、将来の夢は自然と決まった。「人の役に立つ仕事に就きたい」。学生時代は東日本大震災の被災地ボランティアに参加し、がれき撤去や水産物加工などで汗を流した。家や家族を失いながらも前向きに生きる被災者から勇気をもらい、「兵庫で何かあれば、今度は私たちが駆け付けるよ」との言葉に胸を打たれた。
高校卒業後、特別養護老人ホームに就職。かわいがってくれる入所者が、写真でしか知らない逸見さんの姿と重なるたび、会いたくなるという。
「人と接するのが好きなのは、おじいちゃんに似たのかな。大切な人生を懸命に生きるよ」。天国にいる祖父に成長した姿を見せるため、今日も介護現場で奮闘する。
【特集ページ】阪神・淡路大震災
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