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損壊した構造物を見学する来場者=神戸市東灘区深江浜町
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損壊した構造物を見学する来場者=神戸市東灘区深江浜町

 阪神・淡路大震災から17日で27年を迎えるのを前に、阪神高速道路会社(大阪市)が8日、壊れた橋脚などを保存している震災資料保管庫(神戸市東灘区深江浜町)を特別公開した。兵庫県内外から約60人が来場。震災で倒壊した高速道路の一部など生々しい爪痕が残る展示品に見入り、防災への理解を深めた。

 震災では阪神高速道路の倒壊や落橋などで16人が犠牲となった。同社は惨事の記憶を伝えようと1999年に保管庫を完成させ、34点を展示している。

 来場者は亀裂が入った橋脚や、大きくゆがんだ橋桁などを見学。兵庫県三田市の会社員男性(48)は「建物が倒れやすい場所を通らない避難路を確かめておきたい」と話した。

 また、宮城県気仙沼市にある東日本大震災遺構・伝承館の語り部による講演の動画も放映。津波に襲われた高校の元教員、芳賀一郎さんが体験を語り、被害想定にとらわれない備えの重要性を説いた。

 阪神・淡路当時、同社前身の阪神高速道路公団職員だった坂下泰幸さん(68)は、振動を和らげる装置など地震に備えた新しい技術を紹介。「致命的な破壊をもたらさない設計が必要。今後も知見を蓄積すべき」と強調した。

 14~31日に特別公開の案内サイトで、2人の講演などを動画配信する予定。(佐藤健介)

【特集ページ】阪神・淡路大震災

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