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播州そろばんの伝統工芸士に認定された玉削り職人石井清輝さん=小野市王子町
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播州そろばんの伝統工芸士に認定された玉削り職人石井清輝さん=小野市王子町

 国指定の伝統的工芸品・兵庫県小野市特産「播州そろばん」の技術を受け継ぐ伝統工芸士に、同市の玉削り職人石井清輝さん(67)が新たに認定された。およそ半世紀の職人生活で磨き上げた技術が評価された。3月末に認定証授与式があり、石井さんは「今後もぼちぼちとやっていきたい」とマイペースに答えた。(杉山雅崇)

 石井さんは1974年に小野工業高校を卒業すると、同じく玉削り職人だった父の八朗さんに弟子入り。職人としての道を歩み始めた。

 それから49年間、木材をそろばん玉に加工する技術をひたすら磨いてきた。「父は手取り足取り教えることはなく、昔かたぎの職人だった。それを見て覚え、自分で技術を培った感じだった」と振り返る。

 関連業者でつくる「播州算盤工芸品協同組合」の勧めで、昨年、伝統工芸品産業振興協会(東京)の試験を受け、伝統工芸士に認定された。

 同協会によると、伝統工芸士は12年以上の経験を有し、同協会の実技・知識・面接試験をクリアした職人が認定される。産地の技術者の目標とも言える存在で、リーダーとして活躍することが期待されるという。

 同組合によると、今回の認定で、播州そろばんの現役の伝統工芸士は4人となった。認定証授与式で、同組合理事長の宮永英孝さんは「長年の技術の研さんが認められた結果。ぜひとも後継者育成にも協力してほしい」と話した。石井さんは「認定されたからには、もう簡単にやめられへんなあ。働けるうちはいろいろやらんとな」と、照れくさそうに笑った。

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