「平家物語」に登場する沙羅双樹(さらそうじゅ)になぞらえ、「シャラノキ」とも呼ばれるナツツバキの花が、兵庫県西脇市小坂町の寺院・播州成田山で咲いている。涼やかな白い花は咲いた日に散ってしまい、まさに「諸行無常」。6月末ごろまで楽しめる。
ツバキ科の落葉高木。インドなどに分布する本来の沙羅双樹とは種が異なる。日本で育ちにくい原種に代わって、寺院などに植えられることが多いという。播州成田山では、釈迦(しゃか)塔の周囲などに約20本を植えている。
今年は10日ごろから咲き始めたといい、同寺長老の笹倉明徳さんは「例年よりつぼみが多い」と話している。拝観無料。播州成田山TEL0795・22・3912
(伊田雄馬)