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腸内細菌の働きなどを説明する細見晃司さん=加東市役所
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腸内細菌の働きなどを説明する細見晃司さん=加東市役所
もち麦を混ぜたご飯がある加東市の学校給食の一例(マルヤナギ小倉屋提供)
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もち麦を混ぜたご飯がある加東市の学校給食の一例(マルヤナギ小倉屋提供)

 食物繊維が豊富なもち麦の特産化を進める兵庫県加東市で、子どもたちの腸内環境を調べる研究が始動した。同市と連携協定を結ぶ食品メーカーと、研究機関の取り組み。市内の親子約150人を対象に、腸内環境の実態や変化を2年かけて観察する。8月ごろには1回目の結果を報告するという。(岩崎昂志)

 同市はもち麦の生産を後押しするとともに、市立学校の給食で月1、2回はもち麦メニューを提供するなど普及に力を入れる。

 2020年には市職員60人を対象に、地元産もち麦を毎朝70グラム、2カ月間摂取する調査を実施。その結果、食物繊維の摂取量や腸内細菌の種類が増えるなど、腸内環境改善につながる可能性が確認された。偏った食事の改善なども数値に寄与したとみられるという。

 今回の研究は、マルヤナギ小倉屋(神戸市東灘区)と国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(大阪府茨木市)が実施する。3~13歳を中心に、その家族も含めて、検便や日々の食事内容などで腸内環境を調査。その結果に基づいて、もち麦の活用を含めた望ましい食生活を提案する。1年後に再度検査を行い、腸内環境がどう変化したのかを確かめる。

 大腸内には「腸内フローラ」とも呼ばれる細菌叢があり、そのバランスが腸内環境を左右するとされる。20年の調査で、もち麦の有効性はある程度確認されたが、子どもについては調査自体が少ないといい、同研究所主任研究員の細見晃司さん(36)は「貴重なデータになる」としている。

 3月下旬に被験者説明会が同市役所であり、細見さんが研究の概要などを説明。応募した市内の家族連れ約150人のうち、3~13歳は約70人で、興味深そうに耳を傾けていた。小林勝成副市長は「この研究が、市民がもっともっと健康になるのに役立てば」と期待する。

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