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西脇工業高校が地元で快走を披露した西脇多可新人高校駅伝=2020年2月、西脇市内
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西脇工業高校が地元で快走を披露した西脇多可新人高校駅伝=2020年2月、西脇市内

 兵庫県の「西脇多可新人高校駅伝」(西脇多可新人高校駅伝競走大会実行委員会、事務局・同県西脇市教育委員会)の3年連続中止が決まったことに対し、市民に波紋が広がっている。今春、「日本のへそ西脇子午線マラソン大会」の廃止が決まったばかりで、「駅伝のまち」を掲げる市から、二つのロードレース大会が姿を消す。新人高校駅伝の中止は、新型コロナウイルスへの感染対策が主な理由で、来年度以降は未定だが、西脇工業高校の県高校駅伝男女優勝で祝福ムードが広がる中、愛好家は「陸上に親しむ機会が失われてしまう」と危惧している。(伊田雄馬)

 2009年に始まった西脇多可新人高校駅伝は毎年2月、西脇市内で開かれる。全国の強豪校が1、2年生のチームを編成し、新年度の実力を図る大会として定着。前回の2020年は男女計135チームが出場した。

 市教委は今春、42回の歴史を持つ子午線マラソン大会の開催経費を予算計上せず、廃止を決定。「西脇多可新人高校駅伝との両立は厳しい」との理由で、新人高校駅伝に一本化する方針を示していた。

 だが、9月末、新人高校駅伝の中止も発表した。県外からの選手やスタッフの宿泊を伴い、市教委は「新型コロナの感染防止のために大部屋を避けると、十分な宿泊施設を確保できない」と説明。選手やスタッフを輸送するバスの車内でも人の密集が避けられないと判断したという。

 ただ、政府からのイベント開催自粛要請はなく、新型コロナを理由に中止するのは説得力が乏しい。市教委は「過去2年間の中止で、大会運営のボランティアを集めるのが難しくなっている」とも明かす。

 子午線マラソン大会の廃止に反発し、署名活動を展開してきた市民ランナーからは不満の声が上がる。同大会に毎年出場してきた男性は「他の駅伝大会が相次いで再開する中、新人高校駅伝のみ中止という決定は理解できない」とあきれる。

 「新人高校駅伝を中止するなら、子午線マラソンの復活を」という声も根強く、市民ランナーとして署名活動に参加した医師の男性は「残念で仕方ない。市教委が開催に向けて努力を尽くしたとは到底思えない」と厳しい言葉を投げかける。

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