地域をこの目で
<地域をこの目で(12)芦有ドライブウェイ副社長・齊藤成人氏>インパクト投資 まず足元の美化を大切に
若い男性の声で事務所に電話がかかってきた。彼女にふられ、東六甲展望台のゴミ箱に2人の思い出の写真を捨てたが、後悔しているので探してくれないかというお願いだ。回収したゴミの山からなんとかアルバムを探し出した。2人でほほ笑むたくさんの写真が貼ってあった。
休み明けの東六甲展望台にはさまざまなゴミが散乱している。すぐそこにゴミ箱があるにもかかわらずだ。タバコの吸い殻だけで毎回百本以上、加えて空き缶、コンビニの容器が転がっている。これを毎週体験すると「世界が称賛した日本人のゴミ拾い」といったニュースを聞いてもどこか興ざめしてしまう。だがSDGs(持続可能な開発目標)という言葉が流行しているように、環境や社会貢献という単語は人々のお気に入りだ。
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